真実は、たぶん1つ!
フニフニフニフニ フニフーニー
かっなっしいーねーぇー かっなっしいーねー
どうも、ロザリー(名探偵)です。
今回はミステリークエスト「妖魔のまなざし事件」の感想です。
と言っても内容には全く触れません。
ネタバレ無しでやってみたいと思います。
―――
日本を代表するRPG・ドラクエシリーズ。
その新しい試みとして、今回のミステリークエストが登場しました。
ドラクエのストーリーは基本、藤澤さんが「読書的」と表された通り、
読み物のように1本の線でつながっていて、
攻略の手順が人によって違っても、伝わる感動は同じです。
しかし、『9』からクエスト方式が採用された事で、
ストーリーが断片化され、容易に1本につながらなくなりました。
点で語られるお話を拾い集めて、自分で1本に紡ぐ楽しみがあり、
『10』ではさらに深さが増した印象です。
つながる点と線―
実はこれ、文学小説のテクニックと同じです。
1つの描写だけで10を表現しそれを伝えきる手法を、
ニヒルで無口な男になぞらえ、「ハードボイルドスタイル」と言います。
推理小説でも、昔の探偵はホームズのように自分の考えをペラペラしゃべり、
読者より先に事件の謎を解いてました。
ですが今の探偵は、マーロウのように足で見つけたヒントを提示する事で、
自分で多くは語らず、推理させる楽しみを残しています。
今回の「妖魔のまなざし事件」では、
断片化されたヒントを自分で拾い集めて1つの答えを導き出す、
『9』以降で培った能動的なストーリーの楽しみ方を、
ミステリーアドベンチャーに転用するという、
ありそうでなかった、だけどドラクエらしい内容に仕上がっています。
『10』があれだけ見事にストーリーを昇華してますから、
これを発展させていったら、がっちがちの固ゆで卵になっても、
すごく面白くなるんじゃないでしょうか。
クエスト第二弾が、今から期待です!