アストルティア考古学の14回目は、「神話」の考察になります。
全2回のシリーズの後編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。

【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス


 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2


―――


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ロザリー
 これは…デフェル荒野にある神話の塔ですね。

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 塔のてっぺんが魔瘴の霧を突き抜けてるんだよね。



「神話」と言えば、記憶に新しいのはVer.1の神話篇です。

クエストNo.182「白き剣の下に」で、星空の守り人の存在と、
前作『ドラクエ9』から時系列として繋がっている事が明言されています。


天使界・1F本棚 「世界創造」
 
 神は はじめに人間界を創り
 そのあとに 天使を創った。
 天使の長い寿命や 空を飛ぶつばさ
 頭の光輪は 人間たちよりも
 すぐれた存在である あかし。
 かよわく おろかな人間たちを
 守り みちびくため
 神より 与えられたものなのだ。


神の国・東の神殿の石碑

 我は 空と 海とを わかち
 空には 星々を
 海には 大地を うかべた。
 鳥や 魚 けもの 花々や 木々
 ありとあらゆる 生き物を
 我は 空に 海に 大地に 創り……
 最後に 人間たちを 創った。
 

『ドラクエ9』の世界は、『旧約聖書』の創世記が基になっています。
神の子である天使が女神の果実を食べて人間となり、
天界から切り離されるまでのお話が綴られていました。

では、その後のお話はどうなったか?
これは神話篇のゴフェル計画の中で語られています。

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アストルティアの5大陸を結ぶ大地の箱舟は、
天馬ペガサスが語った通り、天上の乗り物として空を駆け回った
天の箱舟と同一のものであると見られます。

 あなた方が 大地の箱舟と呼ぶ 乗り物。
 あれこそは かつて 天の箱舟と呼ばれた
 神秘なる存在の 生まれ変わりし姿。


ゴフェル計画では、この箱舟に星のオーラを集めて空へ飛び立ち、
大いなる災厄から逃れた過去がある事が示唆されています。

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 箱舟のお話も、創世記に出てくるノアの箱舟がモチーフっぽいよね。

ロザリー
 創世記は、天地創造→箱舟→バベルの塔の建設までが1つになってます。

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 じゃあ神話の塔が、バベルの塔に当たるのかな?

ロザリー 塔が完成し終わってるって事は、
 女神ルティアナが居たのは大昔なんでしょうね。

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 そんな中に現れたのが、大魔王マデサゴーラか…。
 


このように、アストルティアを作った神様のエピソードには、
実際の聖書からの引用がある事が分かります。

と同時に、偽りの世界を創造したもう1人の神様についても、
その背景が古代の科学の中にあるのです。
紀元前から18世紀頃まで果てしない論議が続けられた、
偉大なる哲学者・プラトンの「イデア論」です。


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イデア論では、この世界は偽りの神が写し出した影絵(ホログラフィック)であり、
別の世界にある実体こそが真であると述べました。
この二元論的な捉え方は、肉体と魂が分離して別の体に宿るという、
異端とされた輪廻転生の考えに連なってきます。

この世界は本当に神様が創ったものなのか?
聖書において神は絶対の真理であり、疑うべき余地のない完全なものです。
その唯一神から授かった肉体に疑いをかけるなど、
物理学が発達する時代まで、あってはならない事でした。
中世以降の物理学者が一元論的な神話の世界に終止符を打ち、
現在の常識を生み出してきたのです。

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 神話が終わった以降の歴史は、神様を否定してきたのか…。

ロザリー
 『9』のお話が旧約聖書の神話に当たるのなら…。

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 科学によって否定される点も含めて、『10』は新約聖書と見なせるかな? 



そして現在の常識は、今や過去のものになろうとしています。
電極にプラスとマイナスがあるように、世界にも対となる世界があるというのは、
虚数空間として数学的に示唆(ディラック方程式)され、
反陽子・陽電子・反中性子の発見によって裏付けされます。
こうした量子力学的なアプローチの結果から、私達の三次元世界は、
二次元の平行世界がホログラム投影されたもの(ホログラフィック理論
というウルトラC難度の考えに着地しました。

プラトンの「イデア論」から2000年以上の年月を越えた、
まさに神話の時代の科学との融合です。


創生の渦は、前回の考察特異点であるとして考えました。
特異点は並行世界の存在を示す証拠であり、
神話の世界を突き崩す究極の科学理論です。

ここから考えると、神話より後の世界として捉えられるアストルティアは、
一元論と二元論をぶつけ合ってきた人間の歴史を背景としており、
量子重力理論で説明できる創生の渦によって、
今まさに存在を否定されようとしている
と解釈できる訳です。



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 あの渦は、古代の理論を科学の力で現出したものだったのよ!

ロザリー
 光と闇からまさかこんな理屈っぽい話に…。

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 大魔王はさしずめ、超天才の物理学者ってとこだわ。

ロザリー
 やだ…大魔王サマ、頭良いんですね!



―――


『10』のストーリーを新約聖書になぞらえた場合、
女神ルティアナに対しても、これまでとは違った別の解釈が可能になります。


ロザリー
 私が生き返しを受けたのも、キリスト復活になぞらえてるんですかね?

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 キリストは神様の申し子と言われてるんだけど…。



エテーネの村・よろず屋 『カメさまの伝説』

 はるか昔 使命を終えて
 空から舞い降りた カメさまは
 世界の中心にある島に 小さな楽園を作りました。
 
 そこに エテーネの民と呼ばれる
 特別な人間だけを住まわせた カメさまは
 彼らが平和に暮らせるよう 見守り続けたのです。
 
 やがて その中から 巫女と呼ばれる者が現れ
 カメさまの心を 人々に伝え
 彼らを 導いていくようになります。
 
 カメさまは 巫女に 村を託すと
 長い長い 眠りに就きました。
 いつか来る 次なる使命の時に備えて……。


特別な人間が何なのかはここでは置いておくとして、
問題はやはり、カメさまが天上からやってきた点にあります。

この世界を作った神様の秘密も、神話の中に隠されています。
天馬ペガサスが大地の箱舟を
天上の乗り物であると語った台詞の続きです。

 私に近しい存在である かの箱舟
 時渡りのチカラを持つ あなたを
 あるべき時代へと 導いてくれるでしょう。



しかし箱舟の運転士・アギロは、天の箱舟についてこう語っています。

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 ……ええ。 神が 天の箱舟を
 お創りになった
 その日から
 運転士として 乗り込んでおります。


天の箱舟は紛れもなく神様の持ち物です。
なぜそれを、天馬ペガサスが「近しい存在」としたのか?

答えはおそらく、天馬こそが女神ルティアナの正体であるからでしょう。


主人公は「カメさまの申し子」と呼ばれていますね?
カメさま=カミさまだと定義すれば、
生き返しを受けた主人公は、神様の申し子であるという事になります。



結論: カメさまはカミさまだった


これでひと通りの考察は出揃いました。
後は実際のストーリーを確認するだけですね。


真相が明かされるVer.2.1は、2月27日からになります。
藤澤さんが残した世界の秘密を、この目で確かめましょう!