アストルティア考古学の25回目は、「竜族」の考察です。
全3回を予定しているシリーズの後編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。

【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ ダーマ

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3

飛竜

ロザリー
 このツンデレドラゴンさん…王様であっても神様では無いんだね。

ロザリー
 ドラゴンの神様って、やっぱりあのお方ですか?



古き神が居たという事は、今は新しき神が居るという事。
グランゼニスが祀られる遺跡にあった竜の壁画は、
この世界の支配者が、実は竜族であったのはないかと想像させます。

竜の神様と言えば、もはや説明は不要ですね。


マスタードラゴン


天空城の主にして全知全能の神、
マスタードラゴンです。



天空シリーズを象徴する竜の神様は、
『ドラクエ6』のエンディングで、ゼニス王の立ち合いのもと、
世界の未来が詰まった希望の卵から生まれました。

マスタードラゴンは、ムドー城に乗り込む際に笛の音と共に現れた黄金竜、
つまり変身したバーバラの血を引くと言われています。


しかし、天空城はもともと夢の世界を治めるゼニス王の居城なのですが、
ではなぜ『4』以降の世界では、
マスタードラゴンがその場所に鎮座しているのか。

海外版のドラクエで、マスタードラゴンが何と呼ばれているか
公式設定の別名をご存知ですか?



20110103010917

(引用:ニョキニョキ日記様より)


ロザリー Zenith Dragon…ゼニスドラゴン!?

ロザリー ゼニスの名を受け継いでいる…だと!?



冠詞「the」は、the sun(太陽)のように、
そのものが唯一であると認知させる場合に付けられます。
the Zenith Dragon」の表記は、God(神)が1人しか居ない事を指すのです。

ゼニスドラゴン(マスタードラゴン)は、ゼニス王から神格を受け継ぎ、
天空世界を治める神となったと考えられます。

その証拠に、ゼニス王に由来するラミアスの剣、すなわち天空の剣は、
『4』の時代には真の力を失った状態で入手しますが、
マスタードラゴンがそれを引き出し、パワーアップさせています。


ロザリー
 消えたグランゼニスと、竜族の神…この状況によく似ている。

ロザリー
 やはり関係あるのでしょうか?



―――


竜族の神は、『9』の時代にはその存在が匂わされています。

宝の地図のボスとして再びまみえた、
グレイナルの台詞を振り返ってきましょう。


グレイナル
 光のグレイナル 闇のバルボロス
 そして 聖なる心のアギロゴス……
 はるか昔 われらは ひとつだった。


 神が おのれの闇を 封印せしとき
 バルボロスは ほろび……
 弱りゆく光が 私に年をとらせた。

 だが 聖なる心が こうして
 おまえをみちびき 闇と 光とを
 よみがえらせてくれた。


 幽閉されていた アギロゴスの
 たましいも 肉体へと もどったのだ。
 いずれ あの方も 自由となるはず。

 ……さあ 来るがよい。
 聖なる心が みとめた おまえの強さ。
 わが光の前に 見せてみよ!



ロザリー
 「我らはひとつ」、これはつまり…?

ロザリー
 新約聖書の三位一体論ね!



グランゼニスは、グレイナルやバルボロスらを個別にではなく、
それらを束ねた1つの存在として創っています。

三位一体論において、3つの位格の中心定義を「神」とするのは、
前回の考察でも触れた通りです。
つまりグランゼニスは、自らの力を受け継ぐ竜族の神を、
竜族を作るより以前に生み出したと考えられます。


三位一体


宝の地図のグレイナルは、バルボロスが復活した事で、
かつての若さを取り戻し格段に強くなっています。
同じ竜族のグレイナルとバルボロスが対の存在である証なのですが、
ここで気になるのは、「聖なる心」として挙げられた、
もう1体の竜族・アギロゴスの存在です。

三位一体論の中では、人間の中に備わっている聖なる心、
ラテン語で言えば「Spiritus Sanctus」、英語で言えば「Holy Spirit」を、
3番目の位格として捉え、神と同一視しています。


ロザリー
 アギロと言えば…


アギロ

ロザリー
 この方ですよね?

ロザリー
 ぜんぜんドラゴンっぽくないけど…。



アギロはともかく、「ロゴス」には宗教的な意味があります。
ロゴス(logos)とは、人々の聖なる心(Holy Spirit)を正しい方向に導く、
神から託された「言葉」、すなわちご神託の事です。

グレイナルの台詞にある、「聖なる心がこうしてお前を導き」とは、
星のオーラを集めた初代王者が、天の箱舟の運転士・アギロによって
神の国に導かれる事を指しています。
つまり、アギロが神から与えられた正しい役割は、
旧約=星のオーラ集めのお手伝いをする事だったと思われます。

この設定は『10』の神話篇にも受け継がれており、
予兆クエスト「揺らぎはじめる世界」のゴフェル計画において、
大地の箱舟を空へと飛び立たせるエネルギーの源が、
ずばり「星のオーラ」という名前でしたね。


世界の光を司るグレイナル、闇を司るバルボロス、
そして神の代弁者であるアギロゴス、この3体の竜を束ねた存在こそ、
竜族の中心定義となるゼニスドラゴン(マスタードラゴン)である。



というのが、中の人の前作までの考察です。


―――


以上を前提として、改めてアストルティアの竜族について考えると、
ある重要なピースが欠けている事が分かります。


ロザリー
 バルボロスが居らんやん!

ロザリー
 グレイナルと天の箱舟はとっくに出てきてるのに…。



前作までの設定を引き継いでると想定した場合、
闇竜バルボロスの存在が確認できない現在の『10』の世界は、
極めて不自然な状況にあります。

グレイナルが精神体だけを残して肉体は骨だけになっていたり、
天の箱舟は空を飛べなくなっていたりと、まるでバルボロスが居ないせいで、
他の2体の竜も本当の力を発揮できないかのようです。

光と闇の相反性について、メインストーリーでも繰り返し出てきてるのに、
なぜバルボロスだけが出てこないのか?
意図的にハブられている可能性がありますよね。
こいつが出ない限りは、竜族の神が復活する事も無いでしょう。



いよいよ、ここからが本題。

アストルティアで竜族と言えば、この人物しか居ません。


クロウズ


 ……さま。私は ふたたび
 あなたに 会わなくてはなりません。

 今は 静かに お眠りください。
 目覚めの時が訪れる その時まで……。



ロザリー
 もちろん、クロウズさんね。

ロザリー
 ○○様とは、いったい誰なんでしょうか?

ロザリー
 「再び」とあるから、これはストレートに「カメさま」だったんじゃない?

ロザリー
 「今は語る事の出来ない使命」というのも、謎ですね…。

ロザリー
 その為に大魔王を討伐する必要があるのかなー。




クロウズは竜族です。

竜族であれば、竜族の神以外に仕えている事は考えられません。
クロウズにとっては創造神も、創生の魔力を手中にした大魔王も神などではなく、
ゼニスドラゴンこそが唯一の神であると思ってるはず。
しかしその神は、本来の姿を失ったグレイナルや天の箱舟から考えると、
とても力を振るえる状況では無いという事だけは分かります。


さて、中心定義である神を復活させるのに
欠けていたピースは、果たして何だったでしょうか?




ロザリー まさか、クロウズは…!


ロザリー 闇竜と繋がりがある…!?





以下が、新約聖書の三位一体論から導かれる仮説と、
その仮説に基づいた結論です。


仮説(1)
 クロウズは創造神の力をゼニスドラゴンに引き継がせ、
 神の交代を図ろうとしている。


仮説(2)
 ゼニスドラゴンの復活には闇竜バルボロスの存在が不可欠。
 その為に創生の魔力を得ようとしているのではないか。




ロザリー
 今はクロウズさんの目的がはっきりしませんが…。

ロザリー
 目的の為なら手段を選ばない奴だってのは分かるわね!



結論: クロウズは悪いやつ



個人的には、『ドラゴンクエストヒーローズ』の副題が、
"闇竜と世界樹の城"ってなってるのがめっちゃ気になるんですが…。


ねぇ、何でこのタイミングなの?
完全に考察厨を狙い撃ちする仕込みじゃね?

スクエニの巧妙な罠にかかる導きの盟友の未来は、
どこに向かっているのでしょう。


クロウズ


 おいクロウズ、そこを教えろや。



いずれにせよ、マスタードラゴンの登場は、
天空編突入の示唆でもあります。

りっきーが語った、神話の塔に入れるようになる頃には、
答えは明らかになっているでしょう。