アストルティア考古学の27回目は、「創生の霊核」の考察です。
全2回を予定しているシリーズの後編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。

【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ ダーマ

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3
 ・ 進化の秘法 1
 2

悠久の回廊

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 悠久の回廊…時間を連想させますね。

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 地底へと続くという事は、やっぱり光の河の下に?



悠久の回廊を降りた先にある奈落の門。

「奈落」というからには、やはり魔界をイメージしてしまいます。
そして門の向こうには世界創造に纏わる創生の霊核が眠っているとの事。


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> 創生番号443
 創生の女神は 地の底に囚われ
 もはや そのチカラを振るうことはない。
 我らの主こそ 新たなる創生の神なり。


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 要するに霊核の力が、創世の女神ルティアナを指しているんだろうね。

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 女神様が奈落の門の向こう側に居るって事でしょうか?



創生の霊核とは、いったい何か。


旧約聖書にある創世神話より以前から、ギリシャに連なる学者達にとって、
宇宙の起源を知る事は最大のテーマでした。

イオニア学派は、この世界が水や火や土、そして空気など
目に見えない自然の力の離合集散によって構成されている(四元素説)とし、
四元素こそが万物を生み出す根源(アルケー)であると提唱します。


しかし、ギリシャの賢人達に比肩する二大学派のもうひとつ、
イタリア学派のピタゴラスは、宇宙の根源は「」であるとしました。


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(引用:コスモス (宇宙観) - Wikipedia


ピタゴラスの考える「宇宙」とは、地球からおよそ10万メートル上空にある、
真空の空間(universe)の事ではなく、概念としての宇宙を指します。

ピタゴラスは、一定の周期で規則的に運行している太陽や月のように、
地上の人々も夜になれば眠くなり、朝になれば起き上がるのを繰り返す事から、
人間は宇宙の中に組み込まれた秩序のひとつであり、
宇宙もまた人間と同じ、秩序の集合体であると見なしました。

イタリア学派の宇宙観は「kosmos(コスモス)」と名付けられ、
中世の頃には、宇宙全体をマクロコスモス(大宇宙)
宇宙に組み込まれた人間の精神をミクロコスモス(小宇宙)と呼ぶ
ようになります。


マクロコスモスとは、宇宙の根源の事です。
人間の精神には小さな宇宙と呼ぶべき大いなる意志が働いており、
肉体が死を迎えれば、腐敗し、分解され、自然に還ります。

一は全、全は一なり。この広大な宇宙も小さな数の集まりであるとするのが、
ピタゴラスから発展した宇宙論(cosmology)の概要です。


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 これが錬金術の基本理念にもなってるのかな?

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 十で出来た肉体を一に分解して、また十に組みなおすっていう方法ですね。

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 輪廻転生の観点にも近いよね。

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 宇宙は循環してると考えれば、筋は通ってます。



物質の元素を入れ替えて別の物質を作る事は、理論上は可能です。
粒子加速器を使い、水銀とベリリウムを核衝突させれば金が出来上がります。

ただし、実際に作るとなると話は別。
核爆弾に匹敵する莫大なエネルギーが要求される上に、
1ヶ月フルに回しても、砂金よりも微量な粒しか出来ないのです。


もしもこのエネルギーを、何らかの方法で、
別の場所から持ってくる事が出来るならどうでしょうか?
例えば宇宙開闢(ビッグバン)に相当する力を、宇宙の根源から持ってこれたら、
核融合により生まれる圧倒的な高エネルギーによって、
貴金属だろうが人体だろうが、何だって作れるようになるでしょう。

錬金術で利用する賢者の石とは、宇宙の根源である
マクロコスモスに直接アクセスして元素の離合集散を行う為の媒体であり、
中世の科学者はこぞって、賢者の石の精製に没頭しました。


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 マクロコスモス、錬金術、賢者の石…。

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 出てきたキーワードを整理する必要がありますね。



―――


マクロコスモス・ミクロコスモスの関係を、
ドラクエの世界の錬金術にも当てはめてみましょう。



コスモス


奈落の門を挟んで、向こう側がアリストテレスの言う精神世界(質料)で、
こちら側が物質世界(形相)に見立てられます。

アルフォンス


『鋼の錬金術師』を例に出すと、分かりやすいと思います。

一度死んだ弟・アルフォンスくんの魂を繋ぎ止めたのが甲冑姿の形相で、
元の姿である魂の根源は、別の世界にありました。


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 ハガレンネタに頼りすぎじゃないです?

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 何でロザリーちゃんがハガレンネタだと分かるのか震える。



創生番号899の台詞にも、アリストテレスの世界観が反映されています。


 からみ合うヘビたちの 不規則かつ
 不自然な姿こそ 混沌の象徴に ふさわしい。

 世界は かのように
 純然たる混沌に 満たされるべきなのだ。



ヘビとは即ち、ウロボロス思想の事です。
光と闇が混在したアストルティアの世界は、現実世界の錬金術における、
陰陽や混沌の概念がそっくりそのまま当てはまります。

つまり、このストーリーを作った人の頭の中には、
ほぼ間違いなく、古代科学の歴史に通じる知識があったという事です。


マクロコスモス = 創生の霊核

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創世の女神ルティアナが持つと思われる創生の霊核は、
物質の核融合を自在に行い、宇宙を創造する力の根源であると考えられます。


なぜ女神ルティアナが地底の奥深くに囚われているのか?
光の河の下にあるのなら、大いなる闇の根源の方が連想されるはずですが…。

奈落の門

『ドラクエ8』では、神鳥レティスが七賢者の力を借りて暗黒神ラプソーンを封印した際、
力を使い果たして闇の世界から戻れなくなっていました。

『10』でも七賢者と同じポジションに当たる叡智の冠が登場しており、
奈落の門に賢者が施した封印が確認された事から、
おそらくルティアナも自らの身を挺して、光の根源パワーを光の河に注ぎ込み、
闇の根源が地上に出るのを封じているのではないでしょうか。


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 世告げの姫さん達が、災厄の王を封印した時と同じね。

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 六聖陣もそろそろメインストーリーに登場する?



賢者の石 = 創生の魔力(進化の秘法)

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光の河の中で創生の魔力を手中にした大魔王マデサゴーラは、
創生の霊核にアクセスし、必要なエネルギーを肩代わりしてもらってるのでしょう。


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創生の魔力の力を借りた魔勇者アンルシアが、
エスタークと同じような体色の変化を行っている事から見ても、
進化の秘法と同質の力が働いているのは確かです。

創生の魔力とは、ミクロコスモスを創造する力であると言えます。
マデサゴーラの産物である偽りの世界は、言わば大魔王の錬金成功品
進化の秘法と異なるのは、目的が人体精製に留まらず、
大陸創造まで規模を拡大している点のみです。


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 でも、宇宙をイチから創造するまでは難しいんでしょうね…。

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 だから奈落の門を開こうとしてるんじゃない?



宇宙の境界 = 奈落の門

奈落の門

ずばり、『鋼の錬金術師』で言うところの真理の扉です。


奈落の門に到達するには、悠久の回廊を通らなければなりません。

門の先に宇宙の根源であるマクロコスモスがあるとするなら、
大魔王の行動原理は、ロケットに乗って宇宙の端っこまで行くのと同じです。
そらぁ悠久の時間がかかるに違いありません。

創生の魔力

一方、お忘れかも知れませんが、勇者姫は創生の魔力を自力で破るパワーを有し、
ブレイブストーンを駆使すればいかなる次元も超越する事が出来ます。

そして主人公も、時空を越える天馬ファルシオンの申し子です。
当然ながら時間を飛び越え、その場からワープする方法を探すでしょう。

全が一、一が全であるならば、時間や空間を測る事は何の意味も持たず、
実は手を伸ばせばすぐに届く距離にあると言えます。


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 大魔王サマ涙目…どんまいです。

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 バージョン2.4までの2ヶ月間、悠久の時をさまよっていて下さい。



―――


以上の事から、今後のストーリー展開を予測してみましょう。


アバ様

クロウズの未来視には、死んだはずのアバ様が居ました。

これは主人公が時間を越えてアバ様に会いに行くと考えるのが妥当ですが、
クロウズは過去ではなく、未来を予知している事から、
もしかしたら、奈落の門の向こう側で会うんじゃないかとも考えられます。

つまり、死んだアバ様の精神体に会うと。


アバ様は、エテーネの民のルーツに連なる人物です。
主人公が知らない、エテーネの民の本当の使命も知っているはず。

リンジャクエストの第7話の絡みとも含めて、メインストーリー最大の伏線が、
次のバージョンで明かされる事だと思います。


マデサゴーラ

その後は、奈落の門を開こうとする大魔王マデサゴーラと対峙し、
創世の女神ルティアナと、大いなる闇の根源がいよいよ登場してくるでしょう。

個人的には、それより気になるのがありまして。


魔元帥ゼルドラドを倒した後、創世番号443の台詞が変化します。

> 創生番号443
 魔幻宮殿の静寂を乱した 不心得者よ。
 そなたの身には いずれ
 大いなる災いが 降りかかるであろう……。



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この災いについては、風穴の研究室にあった本にも、
同じような内容が記されています。


 『時渡りの定め』という 古びた本だ。

 エテーネの村の民は はるか昔
 自由に 時を超えられる
 時渡りの術という能力を 持っていたそうだ。

 これは 術者が 自分自身に使う術であり
 自分以外の人間に 時を超えさせたり
 一緒に連れていくことは 禁忌だという。

 もし この禁を破ってしまえば
 どんな おそろしい副作用が
 その身に降りかかるか しれないとのことだ。



禁呪については、勇者アルヴァンと盟友カミルが使った
不死の魔王を封じる呪文からも、副作用の凄まじさが示唆されています。

具体的には、術者の命をもって完成させるそうです。


仮面ライダー電王

時渡りの術の回で解説した通り、時渡りとは光の速さを越える事で、
過ぎ去った時間を逆行する術の事であると見ています。

これは、神の加護を受けた主人公自身を重力の特異点とし、
術を使用する事で増大するエントロピーは、
奈落の門の向こうにいる創世の女神に肩代わりしてもらうからこそ、
リスクをチャラにしているのではないかと想定できます。

ですが重力の特異点は、もともとは宇宙が終焉を迎える際に発生するもの。
むやみやたらに使用すれば、重力によって時間は歪められ、
マクロコスモスの中にある天文の運行や生命の秩序を乱します。


アストルティアの世界では、奈落の門の向こう側にある宇宙の意思が働いているはず。
宇宙の秩序に反し特異点を発生させた主人公は、
増大したエントロピーを何らかの方法で返済しなければなりません。

物理学者ペンローズの言葉を借りれば、これを宇宙検閲仮説と言います。



これらの想定を重ねると、恐ろしい答えに結びつきます。

主人公ってもしかして、また死ぬんじゃね?



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 死んでもまた転生すればいいさ、今度は竜族とかにね!

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 なんて身も蓋もない言い方!



光の神殿の空座、気になりますよね。

人間と竜族の種族神が現在のアストルティアには居ないから、
というのは分かるんですが、では竜族の神様が復活したらどうなるでしょうか?


結論: また光の神殿で転生できるかもね



竜族


ロザリーさん・ドラゴンモードとか、過酷な運命どころかむしろばっちこいです。
ドラゴニックオーラ全開でお待ち申し上げます。