アストルティア考古学の34回目は、「クロウズ」の考察です。
全2回を予定しているシリーズの後編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。

【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇

 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ1 2 ダーマ

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3
 ・ 進化の秘法 1
 2  ・ 時渡りの術 1 2  ・ テンスの花 1 2
 








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 クロウズの目的、最後まで謎のままだったよね。

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 彼の目には何が映っていたのでしょうか。









エテーネ」と「テンス」。

2つのキーワードが英語であると仮定した場合、
イメージでしか語れなかった創世の女神ルティアナの実像が、
いよいよ見えてくるようになります。

それでは、どうぞ。


―――


テンスの花

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 聖なる力が、いっぱい…?

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 テンスの花の力って何なのでしょうか。



前回に引き続き、テンスの花のお話。

英文法における現在・過去・未来を表すテンス(時制)は、
状態を表すアスペクト(相)と結び付き、12の文法に分かれます。

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(引用:英語で悩むあなたのために


このうち、未来時制は「動詞の原形」で表す事はご存知でしょう。


未来への意志表示をする際には、
時や条件を表す助動詞を動詞の原形付けて相手に伝えますが、
原形はもともと時間を超越した発意を表します。

今見ている現在相は、自然摂理と結び付いた過去相によって
玉突きのように押し出されて作られたもの。
という事は未来相も、玉突きがどこで終わるかエンドポイントが分からないだけで、
玉突きが継続する事だけは確実に予測が出来ます。

時制に当てはまらない原形が未来相に使われるのは、
文法上の理由では「エンドポイントが確定していないから」となりますが、
文法が定められた背景にある古いキリスト教観から見れば、
現在の状態を作った過去の因果をもとに、
まるで神のような俯瞰の視点に立って未来を見通し、
自らの判断で意志決定するからだと言えます。


テンスの花

エテーネとテンス、2つのキーワードから連想される言葉は、
エンドポイントの確定していないアスペクト、
すなわち、永遠の相(aspect of eternity)です。



これまた2年前のWiiUデビューの頃に遡るんですが、
アバ様が持って来いと命じたテンスの花は、
私の中でどうしても腑に落ちず、ずっと引っかかっていました。

というのも、テンスの花の説明が全くなされてないのに
「とりあえず花があれば救われる」と、
宙ぶらりんになったままVer.2.3まで放置されてきたからですね。
藤澤シナリオあるある、伏線感まるだしの設定です。

しかし、当初から考察の念頭にはアスペクト(相)を置いていたので、
伏線に据えられたテンス(時制)の設定が、
いずれスピノザの汎神論に繋がる事は予測出来ました。


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 神様は宇宙そのもの、というのが汎神論ね。

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 女神ルティアナがマクロコスモスと同義であると。

HiboOgSQT5skLRf1402383890_1402383895 テンスの花があれば、時間の戒めを破って
 もっかい奈落の門に行けるかもね。

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 突然の閃き!



スピノザ

永遠の相とは、オランダの哲学者、
バルーフ・スピノザの『エチカ』の有名な一節です。



万物を永遠の相の下に認識し、神との合一を図る事で、
過去から現在まで続く因果を偶然ではなく、必然だと捉えるというのが、
スピノザが定理として挙げる「真の認識」です。

ここで言う永遠とは、不変の意味になります。
自然摂理の因果を必然と見る、神と同じ俯瞰の視点からの認識です。


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創生の霊核から生まれたアストルティアは、
オーガの戦いの歴史、ウェディの女王制、エルフの世界樹の巫女、
プクリポの王家の儀式、ドワーフの三闘士伝説など、
様々な過去の因果を背負い受けて、現在に至っています。

創世の女神ルティアナがなぜアストルティアを生み出したのか、
いまだその意志は明確になっていませんが、
奈落の門の向こう側の世界を、プラトンが定義する「イデア界」と仮定すると、
ルティアナの意志は、過去の因果を知る事で見えてくるはずです。

テンスの花はそのキーアイテムでしょうね。
時間の戒めから魂を解放し、大いなる宇宙との合一を果たす為に、
Ver.3のストーリーのどこかで使用すると思います。


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 ブタちゃんがエテーネの村に居たのも…?

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 私の兄の最終目的地が、エテーネの村だったからだね!

_2ufqsyraCYX05o1402383909_1402383914 という事はロザリーのお兄様は、
 過去の因果から解き放たれたのでしょうか。

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 もちろん、自分で育てたテンスの花を使って、ね。



―――


さて、過去から現在への道程はこれから明らかになるとして、
未来を知っていただろう人物が既に居ますよね?



クロウズ

竜族の肉体を持つ、クロウズさんです。

これまでの考察をまとめると、クロウズはおそらく、
永遠の相をもって女神が創ったこの世界の歴史を一挙に眺望し、
「この先の戦い」に向かったのだと思います。


クロウズの狙いは、やはり神の意志からの離脱でしょう。

過去の因果によって必然的に現在の姿があるのなら、
この先の未来も必然だという事になります。
玉突きは永遠不変に続くからです。

竜族にとっては、女神ルティアナが決めた必然の未来は
とてもまずい事なんじゃないでしょうか。
何つったってアストルティアから追い出されたっぽいですからね。

クロウズは歴史の因果(因果律)を変え、
自らの手で未来を切り開く自由意志を勝ち取ろうとしてるのだと思います。


結論: クロウズは女神に反旗を翻す?


ロザリー

余談ですが、間もなく次作が発売される『ゼノブレイド』も、
汎神論をベースにしたストーリーなんですよね。
こちらは「モナド」のキーワードが示す通り、
スピノザのお友達、ライプニッツさんの汎神論です。

前述の通り汎神論とは、神様が世界そのものという意味なんですが、
このゲームは文字通り神様をワールドマップにしちゃってます。
世界設定からしてかなり面白いです。

ちょっと考古学者として惑星ミラにも探検してきますので、
しばらくは二足の草鞋で頑張ろうと思います。