アストルティア考古学の51回目は、「邪悪なる意志」の考察です。

全2回を予定しているシリーズの前編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。


【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇

 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ1 2 ダーマ
 ・ 設定資料集 アストルティア創世記

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3
 ・ 進化の秘法 1
 2  ・ 時渡りの術 1 2  ・ テンスの花 1 2
 ・ 神の器 1 2  ・世界樹の花 1 2  ・神話の塔 1 2
 ・ ナドラガ教団 1 2  ・聖鳥と太陽 1 2 3  ・創生の霊核 1 2
 ・ 奈落と常世 1 2 ・ 邪悪なる意志 1 New!

 








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 ……幾千 幾万の夜を越え
 やっと お前に 会えたな……ロザリー。

 この瞬間を ずっと待っていた。
 さあ 今こそ 汝に問おう。

 もし お前が 心から信じる者が
 取り返しのつかない 過ちを犯したとき。
 お前は その者を 信じ続けることができるか?

 お前が信じるは 世界が決めた正義ではなく
 自分自身が信じた 人 そのものか。
 それも また ひとつの真実だろう。

 さて ロザリーよ……。
 汝だけに 伝えておきたいことがある。

 女神ルティアナは この世に 光をもたらした。
 ……されど どこにも 闇がないならば
 光は 光とは 呼ばれない。

 それと同じく どこにも 光がないならば
 闇は 闇とは 呼ばれない。
 ……されど 次なる領界は 闇の領界。

 暗き闇に覆われた その世界が
 なにゆえ 闇と呼ばれるのか?
 その身をもって 知るがいい……。



ロザリー
 こ、これは…!

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 ロザリーも気付きましたか。

ロザリー
 ああ…二人称代名詞が、「」 と 「お前」 で不統一、だぜ…!

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 そっちかよ。



ワギさんも 「」 と 「そなた」 ってゆってた。

りっきー?








今回からVer.3.3のストーリー考察になります。




神獣パチャティカが語っていたのは、
ずばり、光と闇の相反性について。

アストルティア創世記で示唆されていたやつです。


光は拡散する性質を持ち、闇は収縮する性質を持つ。

果たして神獣の台詞が何を意味するのか、
さっそく答え合わせに移りたいと思います。




―――




楽園

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 闇の領界に射す光…。

ロザリー
 ラピュタは本当にあったんだ!





楽園


 闇の領界 その頂には 楽園あり



カーラモーラ村の伝承です。


もし竜族の隠れ里にある本の内容を覚えていたなら、
楽園」の光景を見た瞬間に、すぐにピンと来たでしょう。




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 『はるか遠き 我らの故郷』という本だ。

 奈落の門の向こうには 神代の昔
 アストルティアから 切りはなされた
 竜族の故郷が 存在している。

 そこには 世にも美しい花々が咲き誇り
 清らかな川が流れ 竜に変化した同胞たちが
 澄み切った空を 飛び交っているという。

 しかし そんな我らの理想郷は
 奈落の門が 固く閉ざされ
 何者も 至ることのかなわぬ場所となった。

 この世界に残っていた 我らの先祖は
 互いに身を寄せ合い 霧に包まれし山間に隠れ
 里を築いて ひっそりと暮らすしかなかった。

 そう……我らは 取り残された存在なのだ。
 そして今や それさえも忘れ去られ
 滅びの足音が ゆっくりと近づいてきている。



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 あれっ、ナドラガンドの現状と全然違う!?

ロザリー
 「理想郷」とまで書かれてるよ。


竜族の隠れ里に伝わっているのは、
アストルティアから隔絶される以前の浮遊大陸の姿であるはず。


すなわち、かつての竜族の世界は、
美しい花々、清らかな川、澄み切った空に包まれた、
神聖不可侵の理想郷だったのです。

炎、氷、闇、水、嵐に閉ざされた、
現在のナドラガンドとは天と地の開きがあります。



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「楽園」は、光にあふれる清浄な場所でした。

ハニカム構造のバリアが施された空は昼で固定され、
天の玉座や常世の概念とも一致します。

(参照:【考察】46.アカシックレコード(前編)(後編)


この場所は、隠れ里の本に記された、
理想郷の一部であったと考えられます。




 神獣パチャティカ

 罪人たちの救いとなる ワギの月が 巡るたび
 冥闇の聖塔は 下へ 下へと 伸びゆき……

 いつの日か 大地へと達して
 許しの時を 告げる……。



 私ハ 管理端末Q485。
 コノ楽園ノ 新タナ 管理端末デス。

 現在 領界浄化しすてむハ
 正常ニ 作動シテイマス。
 領界浄化完了マデ 残リ 5491年デス。




神獣や管理端末の台詞から考えると、
「楽園」はドワーフの種族神であるワギが作ったようで、


 ・ 逆さ塔が闇の領界に向かって伸びていく

 ・ 5491年後に大地に到達

 ・ 領界の民は逆さ塔をのぼって「楽園」に到達する


という、壮大なプロセスを経て
闇の領界の住人を救済するシステムなんだそうです。


ロザリー
 5491年後て。

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 これまでに経過した年数も知りたいですね。



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ワギがこの救済システムをこしらえたという事は、
他の領界にもあった同様の救済措置も、
それぞれの種族神が用意したものだったのでしょう。


 ガズバランは、「安息の地」を、

 ピナヘトは、「美しい花々」を、

 ワギは、「澄み切った空」を、


かつて大罪を犯した竜族からそれぞれ奪い取り、
その救済措置として、


聖鳥 恵みの木 月

   聖鳥      恵みの木      


を用意しておき、各領界の竜族を生かさず殺さず、
悪しき魂が浄化されるまで、
罰を与え続けているのではないでしょうか。



地獄

このようなシステムを、キリスト教では「煉獄」、
仏教では「奈落(地獄)」と呼びます。


竜化の術をマスターし強大な力に驕った竜族は、
竜族こそが「選ばれし民」、他の種族を「下等種族」として
地上の支配を望み、ついに侵攻します。

地上の6柱神はこれに対抗し、長兄神ナドラガを討ちますが、
グランゼニスはこの時に力を使い果たし、
人間の双子に残った力を与えて眠りに就きます。

女神ルティアナは残った5神に命じて、
ナドラガ神の肉体を5つに分断し、
戦いに敗れた竜族の民にも罰を与える事にします。


ロザリー
 5つの領界は、言わば五大地獄といったとこかね。

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 早く救済されるといいですね…。



種族神らは、女神が下した過酷な裁定に、
救済措置をちゃんと用意していました。

肉体派のガズバラン神、お茶目なピナヘト神は
いまいちヒントをくれませんでしたが、さすがは理知的なドワーフの神。
「月」による救済方法を具体的に説明していってくれました。

女神ルティアナの世界=天国、
竜族の世界=地獄と見なしたこれまでの考察は、
これで確証を得たと言えるでしょう。


―――



さて、ガズバラン、ピナヘト、ワギ、
種族神らがそれぞれ残した救済措置を、
ピンポイントで狙い撃ちにしてきた人が居ましたよね?




邪悪なる意志

 邪悪なる意志 こと、黒フードさんです。



黒フードさんは、


 炎の領界では、「聖鳥」を、

 氷の領界では、「恵みの木」を、

 闇の領界では、「」を、


それぞれ機能停止に追い込むべく、


魔炎鳥 フロスティ くらやみ飛天

   魔炎鳥       フロスティ       くらやみ飛天


を遣わしています。


つまり、竜族に対する種族神の救済を、
止めさせようとしてる訳です。




なぜ黒フードさんはこんな事をするのでしょうか。

そしてこの人物の正体は、いったい誰なんでしょうか。



ロザリー
 つーか黒フードさんにそっくりな人が居るやん。

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 ああ、やっぱりそこに繋がるのですね。









そう、黒フードさんの正体は、
この人物が知っていると見られます。









アンテロ

 アンテロ こと、白フードさんです。








黒フード 白フード

黒フードさんと白フードさんは、色の違いや光る目を除けば、
着ている服の特徴が酷似しています。

また、アンテロには部下のモブキャラが居たり、
黒フードさんが「我等」と語っていたりと、
どちらも組織的に動いている事が明確になっています。


白フードさんは神の器集め、黒フードさんは救済の妨害を行っており、
それぞれ目的が異なっているようですが、
忘れてはならないのは、アンテロのこの台詞です。




アンテロ


ロザリー
 「あの方」…?

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 奈落の門がある場所でなら、加護が受けられると?




そもそも、アンテロが取った行動には疑問があります。

奈落の門は、竜族の世界をアストルティアから隔絶する為に設置されたもので、
光の神殿を経由して悠久の回廊の奥深くに封じられていた事から、
光の女神ルティアナの力が働いているはずなのです。

なのになぜ、悪しき竜の象徴である竜化の術が使えるアンテロが、
いざないの間→常世の門という正規ルートから、
奈落の門を越える事が出来たのか?


ここから察するに、白フードさんの集団は、
女神の為に神の器を集めていたのではないか、
という想定が成り立ちます。

でなければ門が竜族を封印している意味がありません。


常世の門

つまり、アンテロが示唆する「あの方」とは、
女神ルティアナ本人、もしくはそれに準ずる巫女の事であり、
奈落の門がある場所で力を借りられるとするならば、
門の奥の構造から言っても、創生の霊核以外にありえません。

マデサゴーラの変身シーンを見ても明らかです。


よって、白フードさんの集団は、
正規ルートからアストルティアに渡る事を許可された、
女神の信奉者である可能性が高いのです。





黒フード

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 となると、黒フードさんの集団も…?

ロザリー
 女神に何かしら通じている可能性はあるよね!





ここで思い出して欲しいのが、
聖都エジャルナにあった、子供向けの絵本の内容です。


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参照:(【考察】41.本当は怖いナドラガ教団


 『ドラゴン ウォリアー』という題の
 子供向け絵本だ。

 竜族の英雄が 仲間たちとともに
 邪悪な神と その6人の手下を打ち倒し
 世界を救う物語のようだ。



ここに書かれている「邪悪な神とその6人の手下」とは、
女神ルティアナと6柱神だと見られます。

実際その通りに、これまでのストーリーでは種族神らが、
それぞれが管理する領界の民に過酷な罰を与えていました。


種族神は、ワギやピナヘトの裁定からも分かるように、
これ以上の罰を望んでいないようです。
ではその枢軸たる邪悪な主神、すなわち女神ルティアナは、
種族神らが独断で行った裁定を本当に尊重しているのでしょうか?




神獣パチャティカ


神獣パチャティカは、

闇があるから光は光と呼ばれる

と言いました。



すなわちそれは、悪が存在するから正義の裁定を下せるという事。



ロザリー
 正義が正義たらしめん為には…

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 悪の存在が必要、と…?




これが本当に女神の意志かどうかはまだ不明ですが、
少なくとも邪悪なる意志と呼ばれる人物は、
女神の裁定をアシストする働きをしているのは明確ですよね。


免罪符

かつてキリスト教には、煉獄で受けるべき罰を軽減する為の、
免罪符(贖宥状)というシステムがありました。

何とカトリック教会が、天国行きのチケットを有償で販売するというもの。
教会の腐敗は、マルティン・ルターによる
プロテスタント宗教改革の引き金ともなりました。


竜族の罪に対して、相応の罰が必要という事で、
女神様が最初に設定した懲罰期間が例えば10000年だとすると、
贖罪の残り年数である5491年を引いて、
女神様からすれば、たった4509年で罪が減免されるなどありえへん訳です。

お前ら何勝手に罪を許してんの?と。




ロザリー
 女神様が10000年と言ったのだから、10000年でしょ!

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 救済措置なんて以ての他だと?

ロザリー
 竜族ぜつゆる! 絶やすべし!

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 あんた本当にナドラガンドの解放者ですか?





女神の信奉者ならば、きっとそう考えるでしょうね。




 黒フード

 女神の信奉者なら、ね




つまり、邪悪なる意志こと黒フードの集団は、
光の女神が取り決めた懲罰意志に従順する信者であり、
神が下した正義の裁定に逆らう事を許さない、
女神原理主義者なのです。



ゆえに、種族神が独断で行った裁定を邪魔している。




天国と地獄


魔炎鳥、フロスティ、くらやみ飛天は、
救済措置すら認めない強い懲罰意志の表れです。


聖鳥、恵みの木、月をピンポイントに狙い撃ちし、
竜族に理想郷を返さない気まんまんですね。




ピッコロ大魔王

光あるところに、闇はある。

闇あるとこるにまた、光はある。


邪悪なる意志は、さしずめ女神様に対する
ピッコロ大魔王というところでしょうか。




かつて地上を侵攻した竜族。

竜族を末代まで虐げ続ける女神と6柱神。

果たしてどちらが正義なのか。
闇の領界で裁定を下した皆様は、どう思いますか?



結論: 邪悪なる意志は女神の懲罰意志



―――


気になるのは次のストーリーですね。


3.2ではバックストーリーが全く進行せず、
3.3でようやく進展があったと思ったら、
主人公の兄弟の、神の器集めの目的がまだ分からずじまい。


ヒューザ

どうやら水の領界でヒューザが出てくるようなので、
神の器について何か判明しそうな感じです。


という訳で後編では、ワギ神が行った裁定を補足しながら、
主人公の兄弟が神の器を集める理由について、
先取りしてみたいと思います。(邪悪なる意志(2)に続く)