アストルティア考古学の53回目は、「神獣」の考察です。

全2回を予定しているシリーズの前編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。


【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇

 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ1 2 ダーマ
 ・ 設定資料集 アストルティア創世記

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3
 ・ 進化の秘法 1
 2  ・ 時渡りの術 1 2  ・ テンスの花 1 2
 ・ 神の器 1 2  ・世界樹の花 1 2  ・神話の塔 1 2
 ・ ナドラガ教団 1 2  ・聖鳥と太陽 1 2 3  ・創生の霊核 1 2
 ・ 奈落と常世 1 2 ・ 邪悪なる意志 1 2
 ・ 神獣 1 New!
 








ロザリー
 はい、という訳で答え合わせの回ですよ。

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 あんた誰ですか。









仮面を付けた理由は余談。




巨大な悪の組織・ナドラガ教団と戦うロザリーさんは、
水中呼吸のマテリアを装着し、水の領界へと到達しました。

しかし、そこで待っていたのは
封印されしナドラガンドの真実などではなく、
神獣からの腑に落ちない説明だったのです。



Ver.3.1の時点で見え見えだったわ!

と思ってるそこの貴方。
例のペンダントの疑問を見落としてませんか?


それでは、続きをどうぞ。




―――






きっかけは、こちらのツイートでした。






Ver.3.4の予告映像の中で、チラッと映ったシーンを
見逃さずに拾われた観察眼はお見事。





ペンダント

このペンダントはVer.3.0の冒頭で、
人間姿のシオン=天馬ファルシオンから、
勇者姫アンルシアに贈られたものと同一の形状なのです。




ファルシオン

> シオン
 この姿の私では 本来のチカラを発揮できず
 ペガサスに戻るための 唯一のカギは
 アンルシアとともに 奪われました……。

 私が 信頼の証として 彼女に
 ペンダントを渡していたのを 覚えていますか?
 ……あれが 私の姿を変える宝具だったのです。



ロザリー ライダー変身ベルトを友達に貸したら、
 友達ごと悪の組織にさらわれた的な?

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 あんたも悪の組織GOD機関の幹部ですよ?




ストップ!GODの悪だくみ。


Ver.3.4のストーリーの中で、
ペンダントが実際に登場したのがこちらのシーンです。


フィナ

邪悪なる意志が遣わした深淵魚キュラスにつんつんされ、
その傍らで倒れる巫女フィナ。

(この時すでにペンダントは着けていません。)


フィナ

深淵魚キュラスを除くも、
突如襲来した邪悪なる意志からの一撃がヒット。


フィナ

邪悪なる意志が放った一撃を受けて、
フィナのお肌が紫色に。

(やはりペンダントを着けていないのをここで確認できます。)


ペンダント

ペンダントはフィナが倒れていた場所から
すぐ近くに落ちていました。




ペンダント

ヒューザに抱えられてカシャル海底神殿に戻った時は、
ペンダントを再び装着してます。



カシャル

その後、水の領界の試練で戦った
神獣カシャルの姿が、


カシャル

巫女フィナへと変化。



カシャル

意識を失ったフィナの胸には
やはりあのペンダントが。


カシャル

意識が戻ったフィナは、
自らが神獣カシャルだと名乗ります。


ロザリー ガイオス古海の時は、変身ベルトを落としてたから
 神獣に変身出来なかったのね。

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 平成ライダーっぽい設定。





神秘のサンゴ

そしてここが重要。

水の領界の救済措置は、ウェディ神マリーヌの許しを得て、
神獣カシャルの判断の下で行われていました。

最高神であるルティアナはこの判断に介在していません。



フィナ

神獣カシャルは、眼前で息絶えたルシュカの姫に深く同情し、
竜族に救済の手を差し伸べる決心をしています。

つまり、この出来事が無かったら、
ルシュカの民は海底に留まる事が不可能であった為、
地上に残されたオーフィーヌの孤島で、
四方を絶海に囲まれ、半永久的に幽閉されていたと考えられます。


水の領界がその他の領界と異なるのは、
天罰を受けた側の人達が生き残り、
天罰を免れた側の人達の方が滅び絶えた
点です。

闇の領界で言えば、管理端末ロボットの攻撃を免れ、
今なお竜族が楽園に留まっている状態でしょうか。

海底都市ルシュカが罰を受けてる最中とは思えない美しい世界であるのも、
この場所こそが、浮遊大陸に築かれた、
竜族の間に「理想郷」と伝わる古い都であるからです。


ゆえに、海底には神話時代の残渣とも言うべき、
色んなものが残されています。


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ロザリー
 よーく見ると、5種族の姿が集合写真に写ってる。

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 右がスノーマジック、左がアイドルポーズしてますよねこれ?



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ロザリー
 でっかいマリーヌ様…!

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 神代の頃からあったんでしょうか?




ヒューザ

巫女フィナは、ルシュカの民に過度に肩入れせぬようにと、
マリーヌ神から声を奪われました。

ヒューザがフィナの発する声を聞けたのは、
種族神のご神託を授かる神の器、
つまりマリーヌ神の声を聞く事が出来る預言者であったから、
その眷属とも意思疎通が図れたのだと考えられます。


ヒューザはイタコマンという観点で最初から見ていたおかげで、
フィナの正体はすぐに気付く事が出来ましたが、
何かどうも腑に落ちません。

ともあれ、各領界ごとに神獣の姿があったりなかったり、
救済の度合いがバラバラだったりするのも、
どうやら領界を直接管理する権限が、
種族神ではなく、神獣に委ねられている所に理由がありそうですね。


_2ufqsyraCYX05o1402383909_1402383914 神鳥レティスや神獣キングスペーディオと
 同じ役割なのでしょうか。

ロザリー
 ポケモンで言うと準伝説級かい。




―――



ペンダント ペンダント

さてこのペンダント、形が酷似しているだけでなく、
神獣に共通した特徴を形象化したものだと見られます。




お分かりですよね?








ファルシオン カシャル

(参照:【考察】40.不思議の魔塔シリーズ(2)~なぜ報酬が「フェザー」チップなのか?

それは、天馬ファルシオンと神獣カシャルが、
どちらも有翼の化身である事。








背中の翼は天空の神の使いの証。

神獣が各領界の管理人であると仮定した場合、
それぞれ救済措置がどのように運用されていたのかを確認してみましょう。




炎の領界

聖鳥

エステラが生まれたマティル村は
女神側の神の使い=聖鳥を信仰していました。

聖鳥はガズバラン神の眷属であると考えられ、
死んだ竜族の悪しき魂を回収し、
浄化の後に新たな生として生まれ変わらせています。



氷の領界

恵みの木

緑の者・リルチェラを導いた謎の声が、
ピナヘト神に従う神獣であったと思われます。
有翼であるかはまだ不明。

極寒不毛の地に緑化をもたらし、
長い年月をかけて元の草木に広げる狙いがあったのでしょう。



闇の領界

月

(参照:【考察】51.邪悪なる意志の正体

神獣パチャティカが闇の領界の管理者である事が、
クエスト「もうひとつの楽園」で既に明らかになっています。

毒に侵された土地を月光システムで浄化しつつ、
逆さに伸びる塔を天井から降ろし、
地上の人々を楽園へと引き上げる仕組み。


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 羽根…ですかこれ?

ロザリー
 誰が何と言おうと有翼の化身。




水の領界

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旧都を海中に沈め、潮位を下げるなどして地上の民のみ救済を図るのが、
マリーヌ神による本来の懲罰内容だったと推測されますが、
神獣カシャルの救済方法は、神秘のサンゴを使い、
海没した民が呼吸出来るようにする祈りの秘蹟を行う事でした。

その結果、オーフィーヌに取り残された人々は絶滅し、
代わりに命を救われた多くの民には
神獣カシャルに対する強烈な信仰が生まれました。


秘蹟(サクラメント)とは、司教制の下で執り行う聖なる儀式の事。
青の教団がナドラガ教団の主教制に準じているならば、
機密(ミスティリオン)と呼ぶはずです。

ここにも教団との考え方の違いが表れていますね。




情報をまとめます。



オルストフ

ナドラガ教団総主教・オルストフの説明では、
ナドラガンド大陸を5つに分割したのは
邪悪なる意志の悪しきチカラとされてました。

その悪しき力を幇助する神獣を、
神同然に崇めたてる青の教団の存在は、
ナドラガ教団から見ればさぞかし異端に映るでしょう。


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ナドラガ教団の神官長、つまり教団の神事を司る最高幹部が、
神獣カシャルと海底都市ルシュカの信者に強い殺意を明確した事は、
マティル村の聖鳥の信奉者に対しても
同じ胸臆であった事を容易に想像させます。


聖鳥がガズバラン神の神獣であったとしたら、


マティル村を襲った流行り病や、

幼いエステラに手を差し伸べ神官として迎え入れたのが、


全て教団の自作自演だった可能性もあるのです。




ナドラガ教団

ロザリー マイユの抗体から解毒薬が作れる薬師なら、
 毒薬を扱う知識にも長けてたんじゃないのかな…。

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 教団こわい…!





そしてもう1つ。


竜族の民に直接関わる事の出来ない5種族神が、
代理として神獣を遣わし、領界の管理人に任じたのだとすれば、
巫女フィナの説明で腑に落ちないのが、
グランゼニスの神獣、ファルシオンの存在です。

思わせぶりな発言を散々続けた挙句、

「神々の約定で~」

の一言で全て解決した気になってるこの馬野郎に、
そろそろ制裁のムチを入れてやらなければ。



巫女フィナの説明によれば、


六柱神

ナドラガ神が大戦を仕掛けた相手は「6柱神」。




六柱神




六柱神

しかし分割されたのは「5つ」。

・炎の領界 … 頭部
・氷の領界 … 尾部
・闇の領界 … 肢部
・水の領界 … 胴体部
・嵐の領界 … 翼部(?)





六柱神

6柱神のうち、人間の神グランゼニスだけが、
ナドラガ神の封印に関わっていない。



ロザリー
 ここ、何で誰も突っ込まないの。

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 ロザリーはめっちゃツッコミ入れたがってましたね。





公式の設定資料集にはこうあります。



 アストルティア創世記 006項
 解説(1)

 神話時代の戦争で衰弱した人間の神グランゼニスは、
 力つきる前に、残されたわずかな力を人間のために使用。
 レンダーシアの要所に神の緋石を配置したり、
 人間に助言を与えるペガサスを作り出したほか、
 新たに生まれてくる選ばれし子供に邪悪なものと戦う力を与えた。
 このとき生まれた双子が勇者と盟友の起源とされ、
 彼らは神話戦争の残党である魔族を滅ぼしたという。




要するに、ナドラガ神との頂上戦争で、
グランゼニスだけが犠牲になり、力尽きたと受け取れます。


もし5種族神だけでナドラガ神の封印が完成していたのなら、
封印を解くのに必要なのは、
5つに分割された領界を繋げる事だけです。

わざわざ神の器を争奪し合ったり、
まして人間の神の器であるアンルシアまで
ナドラガンドに連れてくる必要は全く無いはず。

注目すべきは設定資料集の中に、
神代の戦争で戦った残党が「魔族」であると書かれていますので、
どうやらナドラガが邪神化に至った根本の理由にも、
大きな謎が隠されていそうなのです。


フィナ

巫女フィナはこうした疑問の半分しか答えておらず、
地獄が分割管理されている状況を説明しているにすぎません。


なぜナドラガが邪神に堕ちたのか。

なぜグランゼニスだけが犠牲になったのか。

神々の約定とは何なのか。


天国サイドについての疑問には全くノータッチ。
こんな説明じゃそりゃ槍玉に挙げられた方は怒るわ。


ロザリー
 そうなりますかしら、じゃねーよ!

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 女子力高そうな人には厳しいんですね。




シオン

少なくとも言えるのは、グランゼニス神の神獣ファルシオンは、
ナドラガ神の封印にも深く関わる、
何らかの目的をもって遣わされているという事です。

シオンが頂上戦争の結末を話せないのは、
彼もナドラガンドの管理人の1人であるからでしょう。


ナドラガンドとの境にある光の神殿の番人をやってたのが、
その役割に当たるのでしょうか。



ファルシオン

となると、シオンがVer.3の冒頭で行った、
アンルシアにペンダントを渡すシーン。

これも実は、神々の約定で雁字搦めにされる中、
許される範囲で取った行動だったとしたら?




残る天国サイドの疑問に対しては、
シオンの行動の中に答えが隠されています。

ナドラガ神の封印に何らかの形でグランゼニスが関与していたなら、
グランゼニスの神の器たるアンルシアも、
神代に起きた頂上戦争の後始末に関わってきますので、
シオンはナドラガンドの管理人の1人として、
アンルシアに助言を与える事は許されない訳です。

しかしながら奈落の門の扉が開いてしまった事から、
アストルティアに災いが訪れ、アンルシアに危害が及ぶ可能性を、
光の神殿の番人として予見していた。


ペンダント

そこで彼は、宝具である神の翼のペンダントを、
お守り代わりとしてアンルシアに贈ったのではないでしょうか。



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 かっこいいじゃないですか!

ロザリー
 馬野郎じゃなかった!



神獣の本来の力を発揮するというペンダントに、
どんな効果があるのかは分かりませんが、
邪神に堕ちたナドラガの封印に、グランゼニスに連なる神の器、
アンルシアの力が必要なのは何となく分かります。

ナドラガ神と魔族、これらのキーワードを結び付ける、
光の勇者アンルシアの拉致。

天馬ファルシオンの先手を打った行動は、
後々のストーリーに大きな影響を及ぼしそうです。



結論: シオンは全てお見通しだった




神獣

天国サイドの答え合わせは、
またVer.3.5までお預けと言ったとこですかね。

嵐の領界の神獣さん。
背中に翼が生えてるように見えなくもない。
彼に答えを聞いてみようと思います。



―――


さて、前編でほぼ考察が完了してしまったので、
後編はおまけです。


プオーン

Ver.3.4でいきなり登場した、
ブオーンの息子・プオーンちゃん。


…は置いといて、


この場所、すごーく気になりませんか?

個人的にとても興味が沸いたので、
特別ゲストの方をお招きして、色々調べてみます。(神獣(2)に続く)