アローラ!
夜になるのを待ってポケファインダーに収めました、
ロザリー(アローラのすがた)です。
引き続き、『ポケットモンスター サン&ムーン』の
ストーリー考察をお届けします。
【出張記シリーズ】
【ポケモン】ロザリーのアローラ出張記(前編)
前編では、リーリエの人物描写を通じて、
ポケモンシリーズの共通テーマである「共生」に触れていきました。
後編では、成長したほしぐもちゃんの謎から、
『サン・ムーン』の世界観を考察していきましょう。
それでは、続きをご覧下さい。
最後までお付き合いのほど、宜しくお願いします。
―――
前回の続きから。
アローラ地方に開かれた別世界の入口、ウルトラホール。
『サン・ムーン』の英語版では、「Ultra Wormhole」と表記されていますので、
アインシュタイン・ローゼンブリッジと呼ばれる、
「ワームホール」を指していると見てよいでしょう。
空間方程式と呼ばれるアインシュタイン方程式には、
ゼロ(0)で割った時だけ解が無限大(∞)となる大きな矛盾があります。
光すら逃げ出す事の出来ない特異点、
ブラックホール理論はここから生まれています。
ですが、ゼロ除算がそもそも論から言って不可能であり、
時空間を形成する量子にもギリギリの長さ(プランク長)が存在する為、
重力によって押しつぶされた空間の先には、必ず出口が存在するとされています。
これがワームホール理論の概要です。
さて、ウルトラホールについては、
アーカラ島・カンタイシティにある空間研究所で、
ポケモンとの関係が研究されていました。
どうやらここにもストーリーの謎が隠されていそうですよね。
ドータクンはダイヤモンド・パールが初出。
進化前のドーミラーはギンガ団の三幹部、
マーズ・ジュピター・サターンの全員が使用しています。
ギラティナは反物質を象徴するポケモン。
空間(Parity)と時間(Time)のPT対称性の破れが起きた世界から、
アルセウスが創造したこちらの世界にやってきています。
パルキアは空間を象徴するポケモン。
3次元空間で起きるあらゆる物理法則を、
並行世界から串だんごにし、ディアルガと共に安定させています。
と、このように空間研究所で研究されている対象は
全てシンオウ地方に纏わるポケモンであり、
今後のダイヤモンド・パールのリメイクと
ウルトラホールの存在を相関付けようとしてるのは明確です。
シンオウ地方と言えば、創造神アルセウスと
創世神話が真っ先に思いだされます。
ここでダイヤモンド・パールの世界観をおさらいしてみましょう。
> アカギ
みずうみの 3びきの けっしょうから
つくりだした あかいくさりと!
わたしが それをもとに
かがくきかいで つくりだした
もういっぽんの あかいくさりで
いじげんの とびらを ひらいてやる
ギンガ団首領・アカギは、時間と空間を操る2体の神、
ディアルガとパルキアを鎖で捕らえ、
異空間からこちらの世界に引きずり出します。
異次元の扉を開く、との台詞通り、
何も無い空間上に別の世界へと繋ぐ穴を開けていますね。
> アカギ
いまの ふかんぜんで
みにくい せかいは きえるがいい
いちど すべてを リセットする
きゅうきょくの せかい
かんぜんな せかいを つくるため
こころ といった あいまいで
ふかんぜんなもの など なくなれ
説明台詞ありがとうございます。
「こころ」というキーワード以外は全カットします。
アルセウスが創ったポケットモンスターの世界は、
記憶、意志、感情を司る3匹のエスパーポケモン、
ユクシー、アグノム、エムリットが鼎立し、
この時間と空間を生きる人々とポケモンに「心」を宿らせています。
しかしアカギは、森の洋館に住み着いた友達、
ロトムを失った幼少期の記憶により、
人々とポケモンの内側に宿る意志や感情といった心を否定し、
たくさんの想いが詰まった時間と空間を消し去って、
自らの手で創世をやり直そうとします。
中二病をこじらせたアカギの計画はどうでもいいとして、
アルセウスが創った世界には、この3匹が居る、
つまりポケモンと意思疎通が交わせる=心があるという事は、
そうではない別の世界から来たポケモンには
意志疎通が交わせない=心が存在しないという事。
そう、まるでビースト。
サン・ムーンの世界がダイヤモンド・パールの世界と
確かな結び付きがあると仮定した場合、
こちらの世界のポケモンと、あちらの世界のウルトラビーストを分けるのは、
「心」の有無であると定義する事が出来ます。
シンオウ地方でも、裏側の世界に住むギラティナだけは、
暴れ者=心の制御が出来ないとされています。
これは、3匹のエスパーポケモンの
コントロール下に無いという意味に他なりません。
ただし、裏側の世界もアルセウスが創ったとされていますので、
こちらの世界の物理法則が串だんごにされていれば、
反物質の世界も安定するはずです。
ウルトラビーストの場合、全く別の世界からやってきている為、
ギラティナより更に悪い状態、つまり、
完全に意思疎通が交わせないと考えられます。
ほしぐもちゃんことコスモッグは、
別の世界からこちらの世界にやってきた異邦者です。
元は心が存在しないポケモン、ウルトラビーストだったと判明してますが、
星の卵・コスモウムになるより以前の分子レベルの頃から、
こちらの世界でリーリエに保護され、
アローラ島の暖かい人々との様々な経験を通じた事で、
真っ直ぐな心を宿し、そのまま成体になりました。
エーテルパラダイスで空間実験に利用され続けていたら、
ギラティナのように誰も信じられなくなり、
正真正銘の獣になっていたのかも知れません。
心については、ダイヤモンド・パール以降の作品に
「共生」のテーマに沿うキーワードとして何度も登場します。
ブラック・ホワイトのNは、生みの親ゲーチスに
心を失ったバケモノと評され、
X・YのAZは、行方を消したフラエッテの心を求めて
3000年もの間カロス地方を彷徨い続けます。
人々とポケモンが共生する世界を実現するもの、
それが両者の間に介在する、心なのです。
―――
では、ウルトラビーストとは逆に、
こちらの世界の住人がウルトラホールを通るとどうなるでしょうか?
サン・ムーン本編をクリア後に、
ウルトラビースト捕獲イベントが開始され、
そこでウルトラホールに落ちた「Fall」について語られます。
エーテル財団事件に関わった4人を除けば、
作中に登場した「Fall」は2人居ます。
最初の1人目はリーリエとグラジオの父親である、
エーテル財団のモーン博士。
UB01・ウツロイドの資料と弱ったコスモッグを残して、
ウルトラホールの向こう側の世界へと渡り、
現在はこちらに戻ってポケリゾートの管理人になってます。
2人目は、国際警察の特殊機関、
ウルトラビースト対策本部長のリラ。
ホウエン地方(九州)のタワータイクーンであった彼女は、
ウルトラホールを通って遠く離れたアローラ地方(ハワイ)へと漂着し、
国際警察のハンサムに保護されています。
「Fall」の特徴は、主人公やリーリエとは異なり、
出入口を開閉するガイド役を連れずにウルトラホールに入り、
長らくホールの中に留まった点です。
モーンとリラの2人は記憶障害を引き起こしていますが、
これは3匹のエスパーポケモンのうち、
記憶を司るユクシーの力が及ばなかったからだと推測されます。
ウルトラビーストがこちらの世界に留まれば
徐々に獣性を失っていくようですが、
人間があちらの世界に留まれば、
記憶、意志、感情といった、人間性を失っていくようです。
また、新たに出現するコスモッグ入手イベントでは、
主人公がウルトラホールを通過し、
時間軸が12時間ずれた別世界へ渡る事が出来ますが、
ウルトラスペースのガイド役であるソルガレオ・ルナアーラを
手持ちのポケモンに入れておかないと、
ホールの出入口を開閉する事が出来ません。
ガイド役を連れずに落ちてしまったら、
主人公も廃人になってしまうのでしょうか…。
『Steins;Gate』などのSF作品でも解説されますが、
ワームホールを形成するには、
エキゾチック物質と呼ばれるマイナスの質量を持つ粒子によって、
重力に押しつぶされた針の穴ほどの空間を
人が通れる大きさに押し広げなければなりません。
アローラ地方の人々やウルトラビースト達が
両方の世界を自由に往来出来ないのは、
ウルトラホールの中は普段は行き止まりになっているせいでしょう。
マイナスの質量を持つ物質が存在するかどうかの議論は、
ここではひとまず置いておくとして、
キップ・ソーンという物理学者によれば、
相互通行に使用できるワームホールは理論上可能とされています。
サン・ムーンでは、このSFチックな力の正体を、
「ビーストブースト」のエネルギーであると説明されています。
そしてそれは「Zパワー」と同質のものであるとも。
Zパワーがマイナスの質量を持っている?
とか考え始めると泥沼に嵌りそうなので止めておきますが、
ソルガレオやルナアーラがウルトラホールを自在に通過できるのは、
Zパワーと同質のエキゾチックエネルギーを、
空間拡張に利用しているからだと考えられます。
Zパワーの正体については、
現時点でははっきりとは分かりません。
なぜソルガレオとルナアーラに、空間相転移の力があるのか?
3匹のエスパーポケモンとの関係は?
などなど、
11月17日の発売が発表された『ウルトラサン・ウルトラムーン』で、
明かされるのではないかと期待しています。
ひとまず、本考察はここまで。
最後までご精読頂き、誠に有難うございました。
ウルトラホールの向こう側について、
— ロザリー@DQ10考古学者 (@DeathPisaro) 2017年6月8日
シンオウ地方のポケモンをヒントに考察しました。
【ポケモン】ロザリーのアローラ出張記(後編) https://t.co/9gWbIooEFt #ポケモンSM pic.twitter.com/99qJIGlzd8
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コメント一覧 (8)
アイザック・ニュートンの万有引力の法則の式F=GMm/x^2を連立させて
差分和分を駆使して計算していくと、非常に面白い事が分かります。
(左辺F1v1は一定なので1と考える)
Fv=1
F=GMm/x^2
(右辺[G、M、m]は一定なので定数1と考える)
(半径rは距離なのでxに置き換える)
F=1/x^2
v=Δx/Δt
(Δは差分演算子)
Fv=1
1/x^2Δx=Δt
Σ1/x^2Δx=ΣΔt
1/x^2*x=t
1/x=t
t=1/x
t≒0 t≠0
x≒∞ x≠∞
t=1/x
xt=1
x=1/t
x≒0 x≠0
t≒∞ t≠∞
t=1/x
t≒0 t≠0
x≒∞ x≠∞
t+1=1/x
t≒0 t≠0
x≒∞ x≠∞
x=1/t
x≒0 x≠0
t≒∞ t≠∞
x+1=1/t
x≒0 x≠0
t≒∞ t≠∞
t+1=1/x
x+1=1/x
x^2+x=1
x^2+x-1=0
{x+(1/2)}^2-(5/4)=0
{x+(1/2)}^2=(5/4)
x+(1/2)=±√(5/4)
x=(√5/2)-(1/2)
x=(√5-1)/2
なんとアイザック・ニュートンの動的作用反作用の法則の式Fv=-Fvから
黄金比x=(√5-1)/2が出てきました!
PV/T=1
PV=T
T=v2/v1
PV=v2/v1
V=Ax
(Aは面積、xは距離)
PA=F
F=P(V/x)=PV/x=(v2/v1)/x
F1v1=1/x*v2
F2=1/x
F1v1=F2v2
1/v=Δt/Δx=t/x
Δt/Δx=-1/x (鏡面変換)
Fv=1
F(Δx/Δt)=1
F=∆t/∆x
F∆x=∆E
F=∆E/∆x
F=∆t/∆x
∆E/∆x=∆t/∆x
∆E=∆t
ΔE/Δx=-1/x
-ΔE/Δx=1/x
F1v1=1/x*v2
F1v1=(-ΔE/Δx)v2
F=∆E/∆x
F1v1=(-F)v2
F1v1=-F2v2
なんとボイルシャルルの法則から
アイザック・ニュートンの動的作用反作用の法則の式F1v1=-F2v2が
出てきました!
t≒0 t≠0
x≒∞ x≠∞
は「物事の始まり、宇宙の始まりはほぼ無限の空間である事」を指します。
テレポート(空間瞬間移動)だと思います。
x=1/t
x≒0 x≠0
t≒∞ t≠∞
は「今ここはほぼ無限の時間である事」を指します。
タイムスリップ(時間瞬間移動)だと思います。
F=1/v
v=∆x/∆t
1/v=∆t/∆x
F=1/v
F=∆t/∆x
∆E=F∆x
∆p=F∆t
∆E=F∆x
∆E/∆x=F
∆p=F∆t
∆p/∆t=F
∆E=F∆x
∆p=F∆t
∆E/∆x=∆p/∆t
ΔE∆t=ΔpΔx(ハイゼンベルグの確定性定理)
∆E∆t=F∆x∆t=F∆t∆x
ΔpΔx=F∆t∆x=F∆x∆t
F=∆t/∆x
∆E∆t=∆p∆x=F∆x∆t=(∆t/∆x)*∆x*∆t=(∆t)^2
∆E∆t=(∆t)^2
∆E=∆t
なんと
アイザック・ニュートンの動的作用反作用の法則の式から
ハイゼンベルグの確定性定理が出てきました!
アイザック・ニュートンの動的作用反作用の法則は
マクロの世界の物理法則であり、
ハイゼンベルグの確定性定理は
ミクロの世界の物理法則です!
まさに「全は一であり、一は全である。」のヘルメス思想ですね!
pは運動量です。
Fは力です。
vは速度です。
xは距離です。
tは時間です。
Pは圧力です。
Vは体積です。
Tは温度です。