アストルティア考古学の54回目は、「謎の島」の考察です。
全2回を予定しているシリーズの後編です。
なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。
【アストルティア考古学シリーズ】
・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇
・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス カンダタ1 2 ダーマ
・ 設定資料集 アストルティア創世記
・ 光と魔瘴 1 2 3 ・ 赤い月 1 2 ・ レンダーシア大陸 1 2
・ 錬金術 1 2 3 ・ 創生の渦 1 2 ・ 運命の特異点 1 2
・ 光の勇者 1 2 ・ 叡智の冠 1 2 ・ 竜族と創造神 1 2 3
・ 進化の秘法 1 2 ・ 時渡りの術 1 2 ・ テンスの花 1 2
・ 神の器 1 2 ・世界樹の花 1 2 ・神話の塔 1 2
・ ナドラガ教団 1 2 ・聖鳥と太陽 1 2 3 ・創生の霊核 1 2
・ 奈落と常世 1 2 ・ 邪悪なる意志 1 2 ・ 神獣 1 2 New!
今回は特別編です。
お楽しみに!
Ver.3.4では、ナドラガンドの真実が明かされるも、
頼みの神獣からの説明が何とも腑に落ちない形に終わり、
主人公が巻き込まれた歴史のうねりが、
どこに向かって流れているのか分からぬままでした。
ところが、別の方向から提示された伏線が、
嵐の領界に向けての羅針盤となっていたのです。
それでは、続きをどうぞ。
―――
前回の続き。
『ドラクエ5』でも登場した超巨大生物・ブオーン。
その息子・プオーンちゃんが隠れていた、
かつてお父さんが島ごと飲み込んだという場所には、
とても気になる事がありました。
冥王よりも強いピロリ菌ですね?
ちゃうわ。
論より証拠、まずはこれを見て下さい。
(画像提供:ネザーランドさん)
なんとこの島、カメの形をしているではありませんか!
ほんまや!!
ネタバレルームの方が即座に気付いて、
アップデート初日は大騒ぎ。
カメと言えば、真っ先にカメさまが思い浮かびます。
カメさまと言えばもちろん、神々の約定とやらで色々と口を噤む、
残念イケメンこと神獣ファルシオンですよね。
アストルティアにはいまだ解き明かされない、
大きな謎が存在します。
その中でも特に気になるのが、超大陸パンゲア説。
5つの大陸が現在の形となる以前は、
陸地があっちこっち繋がっていた時代があり、
その中に「アストルティア最大の王国」と記録される、
エテーネ王国が存在したと考えられます。
そしてその世界最大の王国はなぜか、
現在ではレンダーシア内海にわずかな陸地を残すのみで、
孤島として周囲からぽつんと取り残されている、
歴史上のミッシングリンクと呼ぶべき謎です。
エテーネの守り神ともあろうシオンは、
よりにもよってエテーネに関わる重要な案件までだんまり。
神話戦争の結末より真っ先に説明すべきだろ。
シオンから呼び出しをくらう度にこんな顔になってます。
Ver.2の頃はあんなに威厳があったのに…。
ペンダントが無い神獣なんてただの獣やん。
何かとイラっとさせられる元カメさまに
エテーネの歴史を証言してもらうのはもはや期待できないとして、
ブオーンが島喰いを行っていたという事実は、
消えたエテーネ王国のミッシングリンクを繋ぎ合わせる、
有効回答となり得るかも知れませんよね。
となると、注目すべきはやはり、
ブオーンのお腹の中に残されていた小さな島が、
本当にエテーネ王国が栄えた時代の遺物なのかどうかです。
ブオーンの体内には、
ミノ (第1胃)
ハチノス (第2胃)
ゼンマイ (第3胃)
ギアラ (第4胃)
4つの消化器官があった事から考えて、
ブオーンは反芻胃の持ち主であると断定できます。
そして反芻行動は第1~3胃の間で行われます。
ここに残されている遺物はごちゃ混ぜになっていると見られ、
どの時代の物かは特定できません。
しかし、第4胃では反芻が行われない為、
ギアラの間まで運ばれた遺物は、
最も古い時代に胃を通過したものだと推察できます。
つまり可能性としては符合し得る。
ブオーンが原始最強の種族というからには、
それはもう大昔から生きているのでしょう。
仮に5000年以上前から生きていたとして、
ブオーンが飲み込んだこの島は、
果たして古代アストルティアのどの辺に位置していたのでしょうか?
―――
島があった場所を特定するヒントとなるのは、
虹色ヤシの実が生っていたヤシの木です。
とある孤島の固有種…ですか。
アローラの姿かな?
椰子(ヤシ)は植物分類学上、ヤシ目ヤシ科に属しており、
パーム油を採取する目的でプランテーション栽培している地域を除けば、
ほとんどが熱帯地域に自生しています。
最低気温が12度を下回らない事が
一般的なヤシの木の生育条件だそうですね。
神獣ファルシオンは人間の守り神です。
サルファバル鉱がオーグリード大陸にあると助言した際は、
魔獣サルファバルは鉱床を目指して移動すると容易に推測できる為、
どこに生息していた魔物か特定出来ませんでしたが、
今回のヒントはもろに場所を指してます。
もちろんその場所は、シオンの管轄にある
レンダーシア大陸の近辺に限定されるに決まっています。
その中でヤシの木が生育出来そうな環境が整った場所と言えば、
ジャイラ密林か、エテーネ島しかない訳です。
しかも孤島として存在していたのなら、
大陸エリアではなく、レンダーシア内海の方が当てはまります。
これはエテーネ島の謎にも繋がってきそう。
久々にオラわくわくすっぞ。
でもロザリーはこの木を見ても、
どこに自生してる種類か分からないでしょ?
考古学者は植物学は専門外なので…。
ですがこの広いアストルティア。
植物の専門家が、居るとこには居るもので。
エテーネ島に群生しているヤシの木を観察され、
その種類を特定の後に細かく分類、
ヤシの木の分布境界線として報告された方がいらっしゃるんですよ。
このブログをご愛読下さる読者の皆様なら、
ご存じの方も多いでしょう。
アストルティアの写真家・アックリンクさんです。
アックリンクの思い出アルバム【美景絶景】シリーズ 様
【花樹草景】ヤシの木分布中間報告・エテーネの島のナゾ(1)
【花樹草景】ヤシの木分布中間報告・エテーネの島のナゾ(2)
【花樹草景】ヤシの木分布最終報告・エテーネの島のナゾ(3)
アックリンクさんはアストルティアの美しい風景を
写真に収めて報告されているのですが、
ただ撮るだけでなく、撮影された木や花の種類を細かく分類、
植物図鑑まで作成された方です。
まさに植物学者…!
おそろしい子…!
こちらがその分類表。
(引用:【花樹草景】植物分類による目次)
早い話が、この分類表に従って生育場所を調べれば、
ブオーンに飲み込まれた島がどこにあったのか、
より正確に特定できるはずです。
仮にそれがエテーネ近海だったとしたら、
エテーネ王国消失の理由にも繋がりますね。
こちらが虹色ヤシの木の写真です。
途中で曲がったり極端に細くなったりせず、
スッと伸びてる事が分かります。
木の伸び方から、
・ えんぴつ形
・ ひょうたん形
この2種類の特徴に当てはまると見られます。
ヤシの実の拡大写真です。
3~4個ある実が房状に生っている、一般的な種類のように見えます。
実の数から判断して、1度に10個以上の実を付ける、
えんぴつ形が除外されます。
従って私の見立てでは、
ひょうたん形であると判別出来ますが…。
どこにでも生えてるやつじゃねーか。
先端がそんなにくびれてないようにも見えるしなあ…。
素人見立てではやはり分かりませんね。
アックリンクさんに問い合わせてみましょう。
数日後。
アックリンクさんからお返事が来ました。
お忙しい中、誠に有難うございます。
エテーネのヒゲ型…!?
忘れていた…。
エテーネ島には図鑑に載っていない、
9番目の種類が報告されていた事を…!
(参照:【花樹草景】 323椰09 ヤシの木「ヒゲ形」)
第9のヤシの木、その名もヒゲ形!
名前の由来は実が生る部分にぶら下がる
枯れ葉のようなものが、まるでヒゲの形に見えるから。
これはおそらくヤシの花でしょうね。
アックリンクさん曰く、
ヒゲ形のヤシの木が成長して実を付ければこうなる
との事。
やっぱりアローラの姿だったのね!
違うけどだいたい合ってる。
しかし…
ヤシの木だけで判断しないでください。
…あれ?
地面にある花…だと…?
足下に盲点。
謎の島 エテーネ島
そう、アックリンクさんのおっしゃる通り。
エテーネ島に分布する花は、そこが地上の楽園である事を印象付ける、
鮮やかなオレンジ色をしているのですが、
虹色ヤシの木の周囲に咲く花は、
どこにでもありふれた青や黄色の野花なのです。
つまり、ヤシの木は確かに独特だけれど、
自生する花の種類から見た場合、ブオーンに飲み込まれた島は、
エテーネ王国よりウェナ諸島にほど近い場所にあったという事。
さらにアックリンクさんによると、
ヒゲ形のヤシの木はジャイラ密林にもあるそうですから、
熱帯地方なら普通に生育してるタイプなのでしょう。
今の私はこんな感じ。
なんで常にフリーザで例えるねん。
―――
アストルティア世界の大陸の形が変化を遂げた、
その理由になるかも知れなかったブオーンの島喰い説が、
ここに来て頓挫してしまいました。
調査の継続を諦めかけていた、
その時…!
水の領界の最奥地から、
意外な答えが返ってきたのでした!
ストーリークエスト「お宝に魅せられて」にて、
かつて海賊だった竜族の人物から、
アストルティアに関する重要な証言が飛び出したのです。
船長マゼラ
もうずーっと昔 この地に ウェディの兵団が
攻めてきてな。奴ら 士気を上げるために
マリーヌたんを 持ち込んできやがったのよ。
あの戦乱の中 マリーヌたんが たたずむ姿は
本当にきれえでよ……。俺さまたち竜族も
ウェディの奴らも ちっぽけに感じたもんだ。
あの日から 俺さまは マリーヌたんの
とりこ…… だが 奴らの軍船から
マリーヌたんを奪った途端 悲劇は起きたのよ。
なんと 俺さまの船が マリーヌたんの重さに
耐えきれず 沈没しちまった! 女神ひとり
乗せられねえ船だったとは 情けねえ。
それ以来 俺さまは ここに
棲みついてるってわけよ。マリーヌたんを
ひとり 海の底に 残してはおけないからよ。
俺さまは これからも
マリーヌたんと 一緒に
この海で 暮らしていくぜェーーー!!
ウェディの兵団が軍船を率いて攻めてきた、とな。
ガイオス古海は古戦場だったのですか!
ガイオス古海には現在でも、
神話時代のものと推測される沈没船が残されています。
てっきりこれ全てが竜族の船だと思ってたんですが、
実はこの場所は神話戦争の古戦場で、
沈没船の中には竜族と戦ったウェディの軍船が混じっていると。
でもよく考えて下さい。
ナドラガンドは浮遊大陸だったはずですよ?
船で攻めこむには、海が繋がってなければ不可能です。
これはいったいどういう事なのでしょうか。
少し考え直してみました。
得られる結論は2つに1つです。
1つは、浮遊大陸は神代までは浮遊してはいなかった。
天空城のように離着陸が可能な、
移動式の大陸だったのかも知れませんが、
女神ルティアナによる創世が行われた時には
ナドラガンド大陸は既に上空にあったでしょうから、
この線は薄いと思われます。
もう1つは、ガイオス古海は元々はナドラガンドではなく、
ウェナ諸島の海域の一部だった。
レンダーシア大陸に隠れ里があったように、
竜族の中にはアストルティアの各地で暮らす人々も居て、
天上世界で竜族神ナドラガが他の6種族神との戦争を始めると、
地上の人々もウェディと争うようになり、
ガイオス古海で両者が対峙します。
その海戦に敗れた竜族が、多くのウェディの命を海に散らせた罰として、
自ら海に沈められ、断罪の虚空に封印された。
というもの。
ではオーフィーヌ海底に残されていた、
他の種族が写ってる写真も…?
海に没する以前はアストルティアにあった根拠になるかもね。
これ、闇の領界でも気になってたんですよね。
戦いに敗れし 闇の領界の竜族たちは
あまたの生命を奪いし罪 大地をけがせし罪により
この 楽園を 追われることとなった。
戦いのため みずからの手で 毒に汚した地にて
苦しみの日々を 生きること。
それこそが 闇の領界の竜族に与えられし 罰。
楽園に住んでいた竜族が地上を襲ったのなら、
「毒に汚した地」とはアストルティアを指すはずですが、
裏を返せばそれは、元々はアストルティアだった場所が隔絶され、
現在は竜族が住んでいるという事になります。
もしも闇の領界・水の領界と呼ばれる土地が、
かつてはアストルティアの陸地の一部であったとしたら、
エテーネ王国が陸地ごと消滅したのも、
大陸を切ったり貼ったりしていた
神話戦争が発端だったのではないでしょうか?
ナドラガ神の封印に人間の神グランゼニスが関わっていたのは、
ファルシオンが神々の約定で頑なに口を閉ざし、
ナドラガンドの分割管理に参加してると見られる事から察しがつきます。
では、具体的にどのように封印したのかと言うと、
世告げの姫たちが災厄の王を封印した時と同じように、
グランゼニス神が自らの身を挺して、
ナドラガを抑え込んでるくらいしか考えられません。
本物の神様には神様に通じる力でしか対抗出来ないんだよきっと。
神鳥レティスが暗黒神を封印した時もそうでした。
この時、エテーネ王国もグランゼニスに力を貸していたとすれば、
話が綺麗に纏まりますね。
エテーネの民はグランゼニスと運命を共にし、
ナドラガンドの封印に助力をしている。
世界最大のエテーネ王国が地上から陸地ごと消失したのは、
神話戦争の時に何らかの理由をもって、
ナドラガンド大陸と一緒に切り取られたから。
あの海賊船には、アラハギーロ地方の地図など、
紛れもなくアストルティアの海を駆け巡っていた頃の
歴史的なお宝が残されています。
ガイオス古海は、ウェディにとっての望郷の地でもあるのです。
ナドラガンドにある5つの領界を繋げた時、
アストルティアに横たわる大いなる謎のピースも、
1つに繋がるのかも知れません。
結論: アストルティアの陸地は切り取られていた
最初に想定していたのとは全然違う結論になりましたが、
記事の最後に、アックリンクさんに改めてお礼を述べたいと思います。
誠に有難うございました。
全2回を予定しているシリーズの後編です。
なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。
【アストルティア考古学シリーズ】
・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇
・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス カンダタ1 2 ダーマ
・ 設定資料集 アストルティア創世記
・ 光と魔瘴 1 2 3 ・ 赤い月 1 2 ・ レンダーシア大陸 1 2
・ 錬金術 1 2 3 ・ 創生の渦 1 2 ・ 運命の特異点 1 2
・ 光の勇者 1 2 ・ 叡智の冠 1 2 ・ 竜族と創造神 1 2 3
・ 進化の秘法 1 2 ・ 時渡りの術 1 2 ・ テンスの花 1 2
・ 神の器 1 2 ・世界樹の花 1 2 ・神話の塔 1 2
・ ナドラガ教団 1 2 ・聖鳥と太陽 1 2 3 ・創生の霊核 1 2
・ 奈落と常世 1 2 ・ 邪悪なる意志 1 2 ・ 神獣 1 2 New!
今回は特別編です。
お楽しみに!
Ver.3.4では、ナドラガンドの真実が明かされるも、
頼みの神獣からの説明が何とも腑に落ちない形に終わり、
主人公が巻き込まれた歴史のうねりが、
どこに向かって流れているのか分からぬままでした。
ところが、別の方向から提示された伏線が、
嵐の領界に向けての羅針盤となっていたのです。
それでは、続きをどうぞ。
―――
前回の続き。
『ドラクエ5』でも登場した超巨大生物・ブオーン。
その息子・プオーンちゃんが隠れていた、
かつてお父さんが島ごと飲み込んだという場所には、
とても気になる事がありました。
冥王よりも強いピロリ菌ですね?
ちゃうわ。
論より証拠、まずはこれを見て下さい。
(画像提供:ネザーランドさん)
なんとこの島、カメの形をしているではありませんか!
ほんまや!!
ネタバレルームの方が即座に気付いて、
アップデート初日は大騒ぎ。
カメと言えば、真っ先にカメさまが思い浮かびます。
カメさまと言えばもちろん、神々の約定とやらで色々と口を噤む、
残念イケメンこと神獣ファルシオンですよね。
アストルティアにはいまだ解き明かされない、
大きな謎が存在します。
その中でも特に気になるのが、超大陸パンゲア説。
5つの大陸が現在の形となる以前は、
陸地があっちこっち繋がっていた時代があり、
その中に「アストルティア最大の王国」と記録される、
エテーネ王国が存在したと考えられます。
そしてその世界最大の王国はなぜか、
現在ではレンダーシア内海にわずかな陸地を残すのみで、
孤島として周囲からぽつんと取り残されている、
歴史上のミッシングリンクと呼ぶべき謎です。
エテーネの守り神ともあろうシオンは、
よりにもよってエテーネに関わる重要な案件までだんまり。
神話戦争の結末より真っ先に説明すべきだろ。
シオンから呼び出しをくらう度にこんな顔になってます。
Ver.2の頃はあんなに威厳があったのに…。
ペンダントが無い神獣なんてただの獣やん。
何かとイラっとさせられる元カメさまに
エテーネの歴史を証言してもらうのはもはや期待できないとして、
ブオーンが島喰いを行っていたという事実は、
消えたエテーネ王国のミッシングリンクを繋ぎ合わせる、
有効回答となり得るかも知れませんよね。
となると、注目すべきはやはり、
ブオーンのお腹の中に残されていた小さな島が、
本当にエテーネ王国が栄えた時代の遺物なのかどうかです。
ブオーンの体内には、
ミノ (第1胃)
ハチノス (第2胃)
ゼンマイ (第3胃)
ギアラ (第4胃)
4つの消化器官があった事から考えて、
ブオーンは反芻胃の持ち主であると断定できます。
そして反芻行動は第1~3胃の間で行われます。
ここに残されている遺物はごちゃ混ぜになっていると見られ、
どの時代の物かは特定できません。
しかし、第4胃では反芻が行われない為、
ギアラの間まで運ばれた遺物は、
最も古い時代に胃を通過したものだと推察できます。
つまり可能性としては符合し得る。
ブオーンが原始最強の種族というからには、
それはもう大昔から生きているのでしょう。
仮に5000年以上前から生きていたとして、
ブオーンが飲み込んだこの島は、
果たして古代アストルティアのどの辺に位置していたのでしょうか?
―――
島があった場所を特定するヒントとなるのは、
虹色ヤシの実が生っていたヤシの木です。
とある孤島の固有種…ですか。
アローラの姿かな?
椰子(ヤシ)は植物分類学上、ヤシ目ヤシ科に属しており、
パーム油を採取する目的でプランテーション栽培している地域を除けば、
ほとんどが熱帯地域に自生しています。
最低気温が12度を下回らない事が
一般的なヤシの木の生育条件だそうですね。
神獣ファルシオンは人間の守り神です。
サルファバル鉱がオーグリード大陸にあると助言した際は、
魔獣サルファバルは鉱床を目指して移動すると容易に推測できる為、
どこに生息していた魔物か特定出来ませんでしたが、
今回のヒントはもろに場所を指してます。
もちろんその場所は、シオンの管轄にある
レンダーシア大陸の近辺に限定されるに決まっています。
その中でヤシの木が生育出来そうな環境が整った場所と言えば、
ジャイラ密林か、エテーネ島しかない訳です。
しかも孤島として存在していたのなら、
大陸エリアではなく、レンダーシア内海の方が当てはまります。
これはエテーネ島の謎にも繋がってきそう。
久々にオラわくわくすっぞ。
でもロザリーはこの木を見ても、
どこに自生してる種類か分からないでしょ?
考古学者は植物学は専門外なので…。
ですがこの広いアストルティア。
植物の専門家が、居るとこには居るもので。
エテーネ島に群生しているヤシの木を観察され、
その種類を特定の後に細かく分類、
ヤシの木の分布境界線として報告された方がいらっしゃるんですよ。
このブログをご愛読下さる読者の皆様なら、
ご存じの方も多いでしょう。
アストルティアの写真家・アックリンクさんです。
アックリンクの思い出アルバム【美景絶景】シリーズ 様
【花樹草景】ヤシの木分布中間報告・エテーネの島のナゾ(1)
【花樹草景】ヤシの木分布中間報告・エテーネの島のナゾ(2)
【花樹草景】ヤシの木分布最終報告・エテーネの島のナゾ(3)
アックリンクさんはアストルティアの美しい風景を
写真に収めて報告されているのですが、
ただ撮るだけでなく、撮影された木や花の種類を細かく分類、
植物図鑑まで作成された方です。
まさに植物学者…!
おそろしい子…!
こちらがその分類表。
(引用:【花樹草景】植物分類による目次)
早い話が、この分類表に従って生育場所を調べれば、
ブオーンに飲み込まれた島がどこにあったのか、
より正確に特定できるはずです。
仮にそれがエテーネ近海だったとしたら、
エテーネ王国消失の理由にも繋がりますね。
こちらが虹色ヤシの木の写真です。
途中で曲がったり極端に細くなったりせず、
スッと伸びてる事が分かります。
木の伸び方から、
・ えんぴつ形
・ ひょうたん形
この2種類の特徴に当てはまると見られます。
ヤシの実の拡大写真です。
3~4個ある実が房状に生っている、一般的な種類のように見えます。
実の数から判断して、1度に10個以上の実を付ける、
えんぴつ形が除外されます。
従って私の見立てでは、
ひょうたん形であると判別出来ますが…。
どこにでも生えてるやつじゃねーか。
先端がそんなにくびれてないようにも見えるしなあ…。
素人見立てではやはり分かりませんね。
アックリンクさんに問い合わせてみましょう。
数日後。
アックリンクさんからお返事が来ました。
お忙しい中、誠に有難うございます。
エテーネのヒゲ型…!?
忘れていた…。
エテーネ島には図鑑に載っていない、
9番目の種類が報告されていた事を…!
(参照:【花樹草景】 323椰09 ヤシの木「ヒゲ形」)
第9のヤシの木、その名もヒゲ形!
名前の由来は実が生る部分にぶら下がる
枯れ葉のようなものが、まるでヒゲの形に見えるから。
これはおそらくヤシの花でしょうね。
アックリンクさん曰く、
ヒゲ形のヤシの木が成長して実を付ければこうなる
との事。
やっぱりアローラの姿だったのね!
違うけどだいたい合ってる。
しかし…
ヤシの木だけで判断しないでください。
…あれ?
地面にある花…だと…?
足下に盲点。
謎の島 エテーネ島
そう、アックリンクさんのおっしゃる通り。
エテーネ島に分布する花は、そこが地上の楽園である事を印象付ける、
鮮やかなオレンジ色をしているのですが、
虹色ヤシの木の周囲に咲く花は、
どこにでもありふれた青や黄色の野花なのです。
つまり、ヤシの木は確かに独特だけれど、
自生する花の種類から見た場合、ブオーンに飲み込まれた島は、
エテーネ王国よりウェナ諸島にほど近い場所にあったという事。
さらにアックリンクさんによると、
ヒゲ形のヤシの木はジャイラ密林にもあるそうですから、
熱帯地方なら普通に生育してるタイプなのでしょう。
今の私はこんな感じ。
なんで常にフリーザで例えるねん。
―――
アストルティア世界の大陸の形が変化を遂げた、
その理由になるかも知れなかったブオーンの島喰い説が、
ここに来て頓挫してしまいました。
調査の継続を諦めかけていた、
その時…!
水の領界の最奥地から、
意外な答えが返ってきたのでした!
ストーリークエスト「お宝に魅せられて」にて、
かつて海賊だった竜族の人物から、
アストルティアに関する重要な証言が飛び出したのです。
船長マゼラ
もうずーっと昔 この地に ウェディの兵団が
攻めてきてな。奴ら 士気を上げるために
マリーヌたんを 持ち込んできやがったのよ。
あの戦乱の中 マリーヌたんが たたずむ姿は
本当にきれえでよ……。俺さまたち竜族も
ウェディの奴らも ちっぽけに感じたもんだ。
あの日から 俺さまは マリーヌたんの
とりこ…… だが 奴らの軍船から
マリーヌたんを奪った途端 悲劇は起きたのよ。
なんと 俺さまの船が マリーヌたんの重さに
耐えきれず 沈没しちまった! 女神ひとり
乗せられねえ船だったとは 情けねえ。
それ以来 俺さまは ここに
棲みついてるってわけよ。マリーヌたんを
ひとり 海の底に 残してはおけないからよ。
俺さまは これからも
マリーヌたんと 一緒に
この海で 暮らしていくぜェーーー!!
ウェディの兵団が軍船を率いて攻めてきた、とな。
ガイオス古海は古戦場だったのですか!
ガイオス古海には現在でも、
神話時代のものと推測される沈没船が残されています。
てっきりこれ全てが竜族の船だと思ってたんですが、
実はこの場所は神話戦争の古戦場で、
沈没船の中には竜族と戦ったウェディの軍船が混じっていると。
でもよく考えて下さい。
ナドラガンドは浮遊大陸だったはずですよ?
船で攻めこむには、海が繋がってなければ不可能です。
これはいったいどういう事なのでしょうか。
少し考え直してみました。
得られる結論は2つに1つです。
1つは、浮遊大陸は神代までは浮遊してはいなかった。
天空城のように離着陸が可能な、
移動式の大陸だったのかも知れませんが、
女神ルティアナによる創世が行われた時には
ナドラガンド大陸は既に上空にあったでしょうから、
この線は薄いと思われます。
もう1つは、ガイオス古海は元々はナドラガンドではなく、
ウェナ諸島の海域の一部だった。
レンダーシア大陸に隠れ里があったように、
竜族の中にはアストルティアの各地で暮らす人々も居て、
天上世界で竜族神ナドラガが他の6種族神との戦争を始めると、
地上の人々もウェディと争うようになり、
ガイオス古海で両者が対峙します。
その海戦に敗れた竜族が、多くのウェディの命を海に散らせた罰として、
自ら海に沈められ、断罪の虚空に封印された。
というもの。
ではオーフィーヌ海底に残されていた、
他の種族が写ってる写真も…?
海に没する以前はアストルティアにあった根拠になるかもね。
これ、闇の領界でも気になってたんですよね。
戦いに敗れし 闇の領界の竜族たちは
あまたの生命を奪いし罪 大地をけがせし罪により
この 楽園を 追われることとなった。
戦いのため みずからの手で 毒に汚した地にて
苦しみの日々を 生きること。
それこそが 闇の領界の竜族に与えられし 罰。
楽園に住んでいた竜族が地上を襲ったのなら、
「毒に汚した地」とはアストルティアを指すはずですが、
裏を返せばそれは、元々はアストルティアだった場所が隔絶され、
現在は竜族が住んでいるという事になります。
もしも闇の領界・水の領界と呼ばれる土地が、
かつてはアストルティアの陸地の一部であったとしたら、
エテーネ王国が陸地ごと消滅したのも、
大陸を切ったり貼ったりしていた
神話戦争が発端だったのではないでしょうか?
ナドラガ神の封印に人間の神グランゼニスが関わっていたのは、
ファルシオンが神々の約定で頑なに口を閉ざし、
ナドラガンドの分割管理に参加してると見られる事から察しがつきます。
では、具体的にどのように封印したのかと言うと、
世告げの姫たちが災厄の王を封印した時と同じように、
グランゼニス神が自らの身を挺して、
ナドラガを抑え込んでるくらいしか考えられません。
本物の神様には神様に通じる力でしか対抗出来ないんだよきっと。
神鳥レティスが暗黒神を封印した時もそうでした。
この時、エテーネ王国もグランゼニスに力を貸していたとすれば、
話が綺麗に纏まりますね。
エテーネの民はグランゼニスと運命を共にし、
ナドラガンドの封印に助力をしている。
世界最大のエテーネ王国が地上から陸地ごと消失したのは、
神話戦争の時に何らかの理由をもって、
ナドラガンド大陸と一緒に切り取られたから。
あの海賊船には、アラハギーロ地方の地図など、
紛れもなくアストルティアの海を駆け巡っていた頃の
歴史的なお宝が残されています。
ガイオス古海は、ウェディにとっての望郷の地でもあるのです。
ナドラガンドにある5つの領界を繋げた時、
アストルティアに横たわる大いなる謎のピースも、
1つに繋がるのかも知れません。
結論: アストルティアの陸地は切り取られていた
最初に想定していたのとは全然違う結論になりましたが、
記事の最後に、アックリンクさんに改めてお礼を述べたいと思います。
誠に有難うございました。
考古学者と植物学者が手を取った!
— ロザリー@DQ10考古学者 (@DeathPisaro) 2017年2月27日
【考察】54.謎の島に残された手がかり【ネタバレ注意】https://t.co/cki8IrNrdQ #ドラクエブログ pic.twitter.com/s41ZIGs7gd
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コメント一覧 (20)
今回の記事は私自身もアストルティアについて調べたくなる記事でした。
ストーリー中に文章は読んでいたはずなのに、ガイオス古海のウェディが攻めてきたくだりから、そこまで考察に繋げることなどできていませんでした。「なるほど!」とすごく納得のできるもので、ここ最近のアップデート以上に感動を覚えました。
あと、運営がどこまで想定しているのかはわかりませんが、ブオーンの体内の島はかなり長い期間、外界から隔絶された状態になっていました。
そのような場合、ブオーンの胃環境への適応や進化により、ある程度生物の形質は変化するはずです。もしそうなっていれば、島に咲いていた花に関して、外界と比較することにどれほどの意味があるのかは疑問が残りました。
なんか重箱の隅をつつくようですみません。アップデート後の新しい考察も楽しみにしております。
しかし、炎・氷・闇・水・嵐の領界が全部元々アストルティアだったとすると、竜族の領界である浮遊大陸ナドラガンドはまた別にあるってことかな?
もしかしてVer4はそこが舞台に…
アストルティアは地図の種類がかなりあるような気がして、元々どんな形だったのかと、想像を掻き立てますね!
それと
オーフィーヌ海底で撮ったというあの写真、一体どこで撮ったのか気になります!
いつも思うのですが、本編ももっと上手く背景を盛り込んで
ストーリーを作っていけば、「内容がない」「安全確認」
「同じパターンですぐ終わる」という批判も減っただろうに。
土台(スポンジ)だけしかないケーキのようなシナリオです。
ネタばれになるので言いませんが
もしかしたら地図と色々合う部分があるかもなので見てきます
もうロザリーさんがシナリオ作ってほしいと思ってしまうw
リンク貼って頂けるとまとめて読めていいなーと思いました
3,4までの考察が神がかっていたので楽しみです!
ストーリーをこなしてから、読んではなるほどと理解してみたり、大人として楽しんでます。
色々大変でしょうが、続けてくださいね。読んでますから。
艦これがんばるでござるよw
暁ちゃんと響ちゃんと雷ちゃんと電ちゃんと結婚してでござるよ^^
闇の領界を毒で汚染したのが古代竜族であるならば、今毒を除去しているシステムを作ったのは超文明時代のドワーフ族なのでしょうね。
【管理者より】
飽きてはいないんですけど、テキストで説明が多くなってますから、
記号論的解釈は出来なくなってきてますよね。
レグナードの時は各領界にこういうボスが居て、
一巡りする事で女神不在の謎が解けると期待をしたものですが。
私がまだ3.5やっていない状態での情報ですが、ブオーンのヘソである「謎の島」にも同じ花が咲いています。これは島の破片ではなくブオーンの体ですので、ブオーンの最近の活動拠点はジュレー島付近である/あった ことを示している可能性があります。
そして、水の領界の唯一の陸地、オーフィーヌの海は、ウェナ諸島各地の植物が混在しているような印象です(あくまでも印象)。私にはナゼ???だったのですが、ナドラガンドが実は浮遊大陸ではなくアストルティア各地の切り貼りで作られた地であったという発想に「なるほど~!」です。水の領界は神話時代ウェナ諸島の一部だったからとすればすっきり説明できますね。素晴らしい考察です。
それにしても沈没船の中に地図があったのですね。アラハギーロ…にはちょっと見えませんでしたが、アラハ~デフェル~ジャイラの範囲なら。。。見えました。いつかよく見てこようと思います。
その節は大変お世話になりました。
もともとはVer.1から根強く支持されている、
アストルティア6大陸の海岸線が相似しているよ、という超大陸説に
浮遊大陸を加えた考察が下敷きになっておりまして、
不思議の魔塔=バベルの塔の神話から読み取れる、
7つに分かたれる前の「混沌」の世界が、
いかなる姿であったのかを想像する所から始まっています。
水の領界のサブクエストはその補強になっただけでなく、
大陸を切ったり貼ったり出来る創生の霊核が、
全てのカギになってるんだろうなあと、再確認する事が出来ました。
ブオーンの島喰い考察もその過程の一部ですので、
アックリンクさんのお力添えなくしては、前進できなかったと思います。
改めて、有難うございました。