アストルティア考古学の55回目は、「白黒ローブ集団」の考察です。

全3回を予定しているシリーズの前編です。

なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、
その点をご同意頂ける方だけ、続きをご覧下さい。


【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇
 ・ 短評Ver.2 蒼天のソウラ 夢現篇

 ・ 配信クエ カミハルムイ メギストリス
 カンダタ1 2 ダーマ
 ・ 設定資料集 アストルティア創世記

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2
  ・ レンダーシア大陸 1 2
 ・ 錬金術 1
 2 3  ・ 創生の渦 1 2  ・ 運命の特異点 1 2
 ・ 光の勇者 1
 2  ・ 叡智の冠 1 2  ・ 竜族と創造神 1 2 3
 ・ 進化の秘法 1
 2  ・ 時渡りの術 1 2  ・ テンスの花 1 2
 ・ 神の器 1 2  ・世界樹の花 1 2  ・神話の塔 1 2
 ・ ナドラガ教団 1 2  ・聖鳥と太陽 1 2 3  ・創生の霊核 1 2
 ・ 奈落と常世 1 2 ・ 邪悪なる意志 1 2
 ・ 神獣 1 2
 ・ 創世の女神 1 New!










ロザリー

 ジャパリパークに出張してました…。

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 こっちの考察もお願いしますよ!









突然ですが、アストルティア考古学シリーズは
ラスト3回をもって最終回となります。

この前・中・後編で全ての考察を終え、
最後に感想を書いて締めくくる予定です。




さて、エテーネ島にあった竜族の石碑を覚えているでしょうか。

はるか かなたより
世界を見守る 聖なる者たち。

まるで人間に寄り添うように描かれていた
全ての種族の長兄たる彼らが、
なぜ地上を侵攻するに至ったのか。

白黒ローブの集団の取った行動を整理すると、
そのヒントが見えてくるのです。


それでは、続きをどうぞ。



―――


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 その女神は 赤と青に輝く
 ふたつの太陽を 司っていた。
 辺りは今 暗闇に包まれている。



ロザリー

 赤と青の女神像って、アレだよね?

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 レンダーシアにある女神像の事ですかね。



ムストの町の自警団が暗号文として用いていた、

その名も「女神の書」。



レンドア北レンドア南ラッカラン

 レンドア北  レンドア南  ラッカラン


偽グランゼドーラ真グランゼドーラ

 偽グランゼドーラ  真グランゼドーラ


ムストの町に設置されていた女神像は、
レンダーシア各地の教会にある像と同一のものです。


Ver.1の頃から、レンダーシアにしか無いと注目されていました。

(参照:アストルティア教会巡り 【ver.1.0】 : けーいちとスワワのアストルティア冒険記



Ver.2以降は、胸にある宝石の色が、

 赤… レンドア北・南、ラッカラン、ナルビア、偽ダーマ神殿
 青… 偽グランゼドーラ、真グランゼドーラ

それぞれ赤色の像と、青色の像が確認されています。

真ダーマ神殿のものは偽りの方と比べ、
ちょっとかっこよくなっています(同一ではないので除外)。


女神像

ムストの女神像は、胸の宝石が緑色で、
風雨に晒されて薄汚れてはいますが、
要するにこの場所ではレンダーシア教会に祀られている神を、
すなわち人間と同じ神を信仰しているのでしょう。


青と赤に輝くふたつの太陽」、

これがレンダーシアにある女神像を指しているのだとしたら、
女神の書で象徴的に記載されている、

暗雲が赤い太陽を隠した」とは、

レンダーシア大陸のうち、グランゼドーラ以外の4カ所で
女神の加護が消失したと読み解く事が出来ます。


うん、いみわからん。


現状分かっている情報から整理していくと、

そもそもなぜムストの町では、
竜族神ではなく、女神が信仰されているのか?


という疑問が最初に出てきます。


そう言えば、ナドラガンドには他にも
女神を信仰してそうな人達が居ましたよね。




黒フード 白フード

(参照:【考察】51.邪悪なる意志の正体

白と黒のフードをかぶった、
邪悪なる意志の御一行様です。





オルストフ

オルストフ爺さんの説明では、
邪悪なる意志」とは、他ならぬ、
女神ルティアナの事を指しているはずですが、


ついに明らかとなった黒フードさんの中身、


邪悪なる意志

邪悪なる意志

神官長ナダイアは「邪悪なる意志」を自称し、
竜将アンテロと色違いの黒フードを着用する事で、
女神がもたらす災いの象徴としています。


ロザリー

 知ってた。

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 バレバレでした。





で、こんなバレバレの人の正体は置いといて、




白黒ローブ 白黒ローブ

アンルシアとラグアスの身柄を拘束して連れ去った、
ナダイアの後ろに控える
白黒ローブを着用した2人組。


どこかで見覚え有りませんか?








白黒ローブ

この2人は、竜将アンテロが奈落の門を開いた時に、
門の奥から出てきたモブキャラと
特徴が完全に一致しているのです。



同一人物と見て間違いありません。



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 ほ、ほんまや…!

ロザリー

 髪型や髪色、顔パーツ、肌の色まで同じ!





白黒ローブ

白黒ローブの2人組は、アンテロから
ヒューザとフウラちゃんの身柄を預かっています。

アンテロに攫われたはずのフウラちゃんが
ナドラガ教団の庇護下に置かれ、
神官長ナダイアの手に渡っていた事から考えても、
この2人がアンテロから神の器を預かり、
ナダイアに引き渡したと見るのが妥当です。

アンテロとナダイアの共謀関係を
裏付ける接点になります。



だとすれば、



ヒューザ

同じ状況で身柄を押さえられたヒューザも、
無我夢中で逃げ出した、のではなく、
いざという時にナダイアのコントロール下に置けるように、
白黒ローブの集団に泳がされていたという事。


魚だけにね。


ヒューザとフウラちゃんは、捕まっていた間に
この集団に何らかの暗示をかけられたと考えられ、
フウラちゃんはムスト襲撃の陽動に、
ヒューザは放流して神の器奪還の手駒に、
それぞれ利用されたのでしょう。


ヒューザ

しかもこの魚あろう事か、考古学的資料価値の高い、
女神の書を返却せずに持ち逃げしています。

ムストの町地下への入口を示す暗号を、
ナダイアに漏洩したのもきっとこいつです。

「俺も一緒に行くぜ」とか言い始めた辺りから
もう嫌な予感しかしなかったのですが、
本を奪い取られて、あっこれフラグだと察するのが、
NOと言えない主人公の悲しさ。

とりあえず本を返せ。
それで水に流してやるから。


魚だけにn



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 それが言いたいだけやろ。

ロザリー

 海より広い心で許します。




―――


邪悪なる意志

 いわれなき業を背負いつづけた 我ら竜族は
 ナドラガ神の ご加護によって
 真の救いの経絡へと 至るであろう!

 我らの神が 復活すれば
 すべての者が 竜族の前に ひざまづく。
 それこそが この世のあるべき姿なのだ!!



黒フードさんが「邪悪なる意志」の役割を演じたのは、
女神こそが邪悪だとするナドラガ教団の教義を、
己の目的に利用する為だったようです。


聖鳥恵みの木月

ナドラガ神の復活を企んでいる白黒の集団が、
領界救済措置を機能停止に至らせ、
あたかも解放を望まないかのようにふるまったのは、
別の狙いがあったからだと考えられます。


ナダイア本人の言によると、黒フードさんの目的は、
災いをもって竜族の民の不安を煽り立て、
ナドラガ教団が標榜する解放者の教義にすがらせる事にありました。


邪悪なる意志

種族神らによる煉獄システムは、悪しき魂の救済などではなく、
魂を牢獄に繋ぎ止める苦役であったと、
遥か祖先の罪を償い続けた民に強く認識させる為に、
自ら災いの象徴となった、と説明しています。


言うほど燃え上がってなかったですから、
黒フードさんの言動は民に全然伝わってないんですが。


ロザリー
 お前ら踊らされすぎwwww
 って一方的に勝利宣言する人、ネットによく居るよね。

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 めっちゃ逞しく生きてましたよ領界の人達。



神獣カシャル

 水の領界という 閉じた 偽りの理想郷を築き
 竜の民の魂を 堕落につなぎ止めた罪。
 ……万死に値する。

 ……さあ 解放者 ロザリー殿。
 邪悪なる意志の手先に 裁きを。

 その娘を殺し 水の領界の民を解き放つのです。



ロザリー

 こっちが黒フードさんの本音だった訳ね。

_2ufqsyraCYX05o1402383909_1402383914 神獣を「邪悪なる意志の手先」とするのも、
 本来の意味合いでそう呼んでいるように聞こえます。



各領界の管理者たる神獣のうち、
竜族の解放に反対する水の神獣カシャルだけは、
海底に沈んだ民を丸ごと救う独自の救済措置を取り、
水の領界の民の心を完全に掴んでいました。

これでは民を煽動する事が出来ませんね。

ナドラガ神による真の救済を望む黒フードさんにとって、
偽りの救済を継続させようとする存在は、
全くもって邪魔者でしかないはず。


ナダイアが神獣カシャルに向けた殺意こそが、
邪悪なる意志を演じた彼の本心です。

つまりナダイアとアンテロが率いる白黒ローブの集団は、
邪悪なる意志を信奉するどころか、
女神に仇なす敵対勢力に相違ありません。




ナドラガ教団 白黒

蓋を開けてみれば実に単純な構図で、

 ・ 穏健派 … 青ローブ(幹部級は水色)
 ・ 急進派 … 白黒ローブ


ナドラガ教団には、神を信じ教義を信じる穏健派と、
神は信じても教義を信じない急進派が、
女神打倒を共通の旗印にして集っており、
それぞれ着用しているローブの色が異なります。
完全に別の組織なのかも知れません。

このうち、急進派が「下等種族」発言に代表される選民思想を唱え、
弟妹たる他の種族神から受けた迫害を不当として、
アストルティア6種族を従わせるべく策謀しているのでしょう。


下等種族

アンテロとナダイアが掲げる、竜族による真の救済とは、
乱立する多神を崇める地上の人々を、
エリートである我々の一神教の下に統合し、
愚かな信仰から救済してあげようという意味です。

その為には、多神を除かなくてはならない。
地上の神は天空を治めた唯一神のみで良いと、
本気でそう信じているのです。

白黒ローブの集団は理想の実現の為、
ナドラガ教団のように教義を念ずるだけでなく、
実際に行動に起こしています。

そういった理由から、彼らの事を過激派と呼んでも、
差し支えないと思います。



結論: 白フードさんと黒フードさんは共謀関係。



―――


さて、ナドラガンドの世界のどこにも存在しなかった、
失われた「太陽」の在処が、
ムストの町でようやく確認出来ましたね。


創生の霊核

公式設定資料集の中で暗きを照らす光と称された、
星形成領域のコア=創生の霊核です。


Ver.3のストーリーは、とどのつまり、
太陽の管理権限をめぐる、
女神サイドと竜族神サイドの争いでした。

ナドラガ教団に対抗すべく結成された疾風の騎士団が、
真っ先に創生の霊核を奪還したのには、
それなりの理由があるはずです。

次回は、ムストの町の女神像をヒントに、
疾風の騎士団長サマ()の狙いについて考察します。
(創世の女神(2)に続く)