アストルティア考古学の第5回です。
なお、ストーリーのネタバレを含んでますので、閲覧には充分に注意して下さい。

今回は、「赤い月」の考察の続きです。

【アストルティア考古学シリーズ】
 ・ 短評Ver.1 冥王編 神話篇

 ・ 光と魔瘴 1 2 3  ・ 赤い月 1 2


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ロザリー
 目が怖い…メガコワイヨ…。

ロザリー
 世告げ姫・サテラ様の星詠みですね。

ロザリー サテラさんって星の声が聴こえるとか言ってたけど、
 それ、目じゃなくて耳が優れてるんじゃね?

ロザリー
 …きっと比喩表現なんですよ。



この星についてですが、前回の定点観測で気になる点を見つけました。
星の輝きに注目して下さい。

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ロザリー あれ? 日付が経過しても、
 星の位置は変わってないんですね…。

ロザリー
 こ、こいつはえらい事だぜ!


地球時間の1日は、アストルティアでは20日換算であり、
そして太陽の昇降点が一致するのが地球時間で6日周期である事から、
アストルティアの1年は、20 × 6 = 120日となります。
この間に太陽と月は移動してますが、星は移動してません。

空に浮かぶ星々の光は、ほとんどが太陽と同じ、恒星が放っているものです。
核融合による爆発の光が地球まで届いています。
しかし、本来なら地球の自転とともに星も移動するはずです。
それが観測されないという事は、アストルティアを取り巻く星々は、
地上の自転・公転に合わせて猛スピードでスライドしてる事になります。


ロザリー
 ロザリーが居た地球の回る速さってどのくらいなんですか?

ロザリー
 自転速度が最大で1,667km/h、公転速度が107,534km/h、だぜ。

ロザリー この世界が地球と同じ大きさと仮定すると、
 自転速度は20倍、公転速度は3倍換算になりますから…

ロザリー アストルティアは3万2000km/hの速さでジャイロ回転しながら、
 30万km/hの速さで太陽の周りを高速移動してるのさ!


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ロザリー
 つまりあの動かない星は…?

ロザリー 地上からの距離にもよるけど、少なくとも、
 通常の3倍のスピードでアストルティアを追っかけてるって事。


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ロザリー
 そら私も赤くなるしかないってスンポーよ! 赤い月だけにね!

ロザリー
 どこの大佐ですか。


自転速度が20倍という事は、重力も20倍になってるんですよね…。
アストルティア人が地球に来たら、きっとこうなっちゃう。

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―――


ではこの動かない星の正体とは、いったい何なのでしょうか。
ご記憶の事だと思いますが、前作『ドラクエ9』のエンディングに答えがあります。

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ロザリー
 そう、この世界は神話として「守護天使」の存在が語り継がれています。

ロザリー
 そうか! あの星々は天使の生まれ変わった姿なんだ!

ロザリー アストルティアで確認できる恒星の光は、
 星空の守り人が地上に送り届けてくれているものだったんですね。

ロザリー
 かつての天使は、地上の人々を陰から見守ってくれてたんだっけ。

ロザリー
 星になった今でも地上を守護する役目を担っているとしたら…

ロザリー それぞれの管轄する土地を、必死こいて追跡してる事になるわねw
 何せ通常の3倍のスピードの時速30万キロですからww

ロザリー
 天使様も大変っていうか…地獄ですね。



ここではっきりしたのは、世告げ姫・サテラの星詠みとは、
天使の声をキャッチする力である、という事です。

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 私は 星の歌を聴き まだ誰も知らぬ
 明日の世の姿を 告げる者。
 世告げの姫サテラと……そう呼ばれています。 

 先の晩 星々は私に
 光の河の異変を しらせてきました。



星空の守り人は、星詠みのサテラを通じて地上にメッセージを送り、
この世界をずっと守護してくれているのだと考えられます。

しかし、Ver.1.2の限定クエスト「終を告げる姫」では、
アストルティアに訪れようとしている災厄を前に、
サテラの星詠みは上手くいきません。

 星々は 必死に 何かを語りかけていますが
 それを聞くためには 星のチカラが足りません。
 そこで どうか チカラを貸してほしいのです。


 星々は すでに 光を失いつつあり
 私の元へ届く 星の声は かすかです。
 未来が 閉ざされようとしているのか……。 

星々が光を失ってきているせいで星詠みが出来ないのであれば、
すなわち星詠みの力は、星の声を聞いているのではなく、
星から放射される可視光を、あの光る目で受信している意味になります。

可視光の強度は、星々によってピークとなる波長が違います。
夜空には赤い星もあれば、青い星もあるのです。
光が地上に届かなくなったのは、宏観異常現象によって大気中の成分が変化し、
短い波長の光がシャットアウトされているからでしたね。
サテラから見ればちょうど、虫食いの本を見ている状態になります。


限定クエスト「ププナのお天気レポート」でも、
光の河で宏観異常が起きていた事をププナさんが証言しています。

 じつは この間 気球から
 光の河をながめてたら 大きなカゲみたいなのが
 ちらつくように 見えたんだけど……

 光の河の中に そんなもの あるわけないし
 きっと 空を見すぎて 目が疲れてたのよ。
 お天気お姉さんの仕事も ラクじゃないわ~。



ロザリー だからサテラ様は、光が届かなくなった原因である光の河を、
 「星霜のしずく」を使って落ち着かせようとしたんですね。


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 ロザリー
 まさか鹿児島の芋焼酎にそげん力のあったとは…。

ロザリー
 もちろんありませんよ。



結論: 星詠みのサテラは守護天使の光を見ている


薩摩パワーって凄いですね!